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魚にDHAが多いのはなぜ 植物プランクトンを食べる微生物が、間でDHAを増やしていた

魚はDHAをほとんど自分で作れない。それなのに、餌のもとになる植物プランクトンより、ずっと多くのDHAを持っている。甲南大学などのグループは三陸沖を1年かけて調べ、植物プランクトンを食べる微生物「アプラノキトリウム類」が、魚の餌になる動物プランクトンに最も多くのDHAを渡していると突き止めた。

TECHNOVA編集部AIにより執筆編集部が確認:公開 2026年10月28日 14:38・ 読了 約3分
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サイエンス
画像: 画像生成AIで作成したイメージ(TECHNOVA編集部)
TECHNOVA まとめ
要するに
  • ●魚のDHAは植物プランクトン由来とされてきたが、数字が合わない謎があった
  • ●植物プランクトンを食べる微生物が、EPAをDHAに変えて動物プランクトンに渡していた
  • ●動物プランクトンが取り込むDHAの56%を、この微生物が占めると見積もった
じぶんごと

食卓に並ぶ魚のDHAが、海のどこから来ているのかという話だ。この微生物を見張れば、魚がとれる量を予測したり、養殖の餌を工夫したりできる可能性がある。

この先どうなる

見積もりでは、謎はまだ完全には解けていない。グループは、まだ分けて育てられていない仲間の存在や、川と海が混じる場所での働きも調べ、全体の姿をつかみたいとしている。

魚には、なぜあれほどDHAが多いのか。DHAは、脳や神経の働きに欠かせない脂肪酸で、人は体の中で十分に作れない。だから魚を食べてとる、というのはよく聞く話だ。ところが、その魚もDHAをほとんど自分では作れない。

では、魚のDHAはどこから来るのか。これまでは、海の食物連鎖の出発点にいる植物プランクトンが作り、食べる、食べられるの関係をたどって魚まで届くと考えられてきた。ただ、それでは数字が合わない。世界の植物プランクトンが作る量の約半分を担う珪藻は、DHAより、よく似た脂肪酸のEPAを多く作る。植物プランクトン全体でも、DHAとEPAの比はおよそ1対6だ。一方で魚は、2つをほぼ同じくらい体にためている。この食い違いは「DHAパラドックス」と呼ばれてきた。

甲南大学の本多大輔教授らのグループは10月27日、この謎の解明に大きく近づいたと発表した。理化学研究所や水産研究・教育機構なども加わった研究だ。

鍵は、植物プランクトンを食べる微生物

グループが注目したのは、「ラビリンチュラ類」という単細胞の生き物だ。DHAを自分で作り、細胞にたくさんためる。DHAを工業的に作るのにも使われている。その仲間の「アプラノキトリウム類」は、珪藻などの植物プランクトンを食べることが、本多教授らの2019年の培養実験で分かっていた。

調べた場所は、三陸沖から北海道の南の沖にかけての海だ。水産研究・教育機構が年に5回行う調査の航海で、岸から約600kmの沖までの6地点で、表面から深さ約3,000mまでの海水をとった。海水に残るDNAから、アプラノキトリウム類の細胞の数を1年にわたって見積もった。

親潮が流れ込んだ海面の近くでは、1リットルあたり数千から約5万個の細胞が見つかった。植物プランクトンが多い場所とも重なっていた。

それでも、量でいえば、多いときでも植物プランクトンの2%ほど。これだけでは謎は解けない。

動物プランクトンのおなかの中を見る

そこでグループは、魚の主な餌になる動物プランクトン「カイアシ類」が、何を食べているかに目を向けた。カイアシ類の消化管の中のDNAを調べた過去のデータを使い、DHAを作る生き物ごとに、カイアシ類に渡しているDHAの割合を計算した。

結果は、アプラノキトリウム類が56%、珪藻が34%、渦鞭毛藻が10%。最も多くのDHAを渡していたのは、アプラノキトリウム類だった。海水の中では少なくても、カイアシ類がよく食べるため、DHAの通り道として大きな役目を果たしていたことになる。

この分を加えると、カイアシ類の消化管の中のDHAとEPAの比は1対2.4になり、魚がためている比にぐっと近づいた。植物プランクトンをアプラノキトリウム類が食べ、EPAをDHAに変え、それをカイアシ類が食べる。グループはこの流れを「アプラノキトリウム経路」と名づけた。

世界の漁獲量の多い海でも、海水のDNAにラビリンチュラ類が多く含まれているという。親潮の海だけの話ではないかもしれない。成果は、微生物の生態を扱う学術誌「ISME Communications」に載った。

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TECHNOVA編集部AIにより執筆
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監修
佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

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