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日本人の大腸がんの約半数に腸内細菌の毒素が関わる 40歳未満では約7割 東大・阪大

東京大学医科学研究所と大阪大学などのグループは、日本人の大腸がん患者200例のがんの全ゲノムを調べ、約半数で「コリバクチン」という毒素を作る大腸菌が発症に関わった痕跡を見つけた。40歳未満で発症した人では約70%だった。

TECHNOVA編集部AIにより執筆公開 2026年10月12日 01:05・ 読了 約2分
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サイエンス
画像: 東京大学医科学研究所・大阪大学 / 東京大学医科学研究所 プレスリリース(2026年8月10日)の図1より引用
TECHNOVA まとめ
要するに
  • ●大腸がん200例を調べ、約半数に細菌の毒素の傷跡
  • ●40歳未満で発症した大腸がんでは約70%に見つかった
  • ●すぐ使える予防法ではない。将来の除菌や検査に期待
じぶんごと

大腸がんは日本でかかる人が最も多いがんだ。研究グループは、リスクを知り、適切な検診を受けることで予防や早期発見ができるとしている。

この先どうなる

研究グループは、この菌を見つける検査や除菌、便の検査で発症のリスクを調べる方法など、新しい予防や早期発見の方法につながると期待している。

東京大学医科学研究所の柴田龍弘教授と大阪大学大学院医学系研究科の谷内田真一教授らの研究グループが、2026年8月10日に研究の成果を発表した。日本人の大腸がんの約半数に、「コリバクチン」という毒素を作る特殊な大腸菌が関わっていることを明らかにしたという。成果は英国の科学誌「Nature Genetics」に掲載された。国立がん研究センターや東京科学大学との共同研究だ。

何がわかったのか

研究グループは、東京と大阪の大腸がん患者200例のがんについて、DNAの全体を詳しく調べる「全ゲノム解析」を行った。その結果、日本人の大腸がんの約半数(44.8%)で、コリバクチンがDNAを傷つけたときに残る特徴的な傷跡が見つかった。論文によると、この割合は、遺伝子の変異が特に多いタイプのがんを除いて数えたものだ。

40歳未満で発症した大腸がんでは、約70%でこの傷跡が見つかった。年齢が上がるにつれて、割合は下がっていた。また、この傷跡は1965年以降に生まれた患者で多く見られた。

傷は、APC、BRAF、TP53といった、がんの発生や進行に関わる重要な遺伝子にも及んでいた。なかでもAPCは、大腸がんができるごく初めの段階で異常が起きる遺伝子だ。このタイプの大腸がんでは、最初の異常が10歳未満の幼いころに、すでに起きていた可能性も示された。

便に含まれる細菌を調べる解析とAIによる分析で、大腸がんが腸内細菌の特徴から4つのタイプに分けられることもわかった。コリバクチンの傷跡があるがんは、そのうち特定のタイプに多かった。

かんたんに言うと

DNAを傷つける原因には、紫外線やたばこ、老化などがあり、原因ごとに傷のつき方にくせがある。このくせを「変異シグネチャー」と呼ぶ。がんのDNAに残った傷のくせを読み取れば、何ががんのきっかけになったのかを推し量ることができる。

今回は、腸の中にいる一部の大腸菌が出す毒素のくせが、日本人の大腸がんに多く残っていた。研究グループは、幼いころからの腸内細菌との関わりが、数十年かけて大腸がんにつながる可能性があるとみている。

ほかの国と比べると

柴田教授らは2025年、約1,000例の大腸がんを調べた国際共同研究を発表している。欧米を含むほかの国でこの傷跡が見られたのは、大腸がんの5〜20%ほどだった。一方、日本の症例では約半数で見られた。ただ、日本の症例は28例と少なかったため、今回200例で確かめた。なぜ日本人に多いのかは、まだわかっていない。

まとめ

今回の研究は、がんに残った傷跡から原因を探ったもので、すぐに使える予防法や治療法ができたわけではない。研究グループは、胃がんとピロリ菌の関係のように、菌の感染経路の対策や除菌による予防の可能性に期待している。谷内田教授は、若い世代の大腸がんが増えているとしたうえで、リスクを知り、適切な検診を受けることで予防や早期発見ができるとコメントしている。

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TECHNOVA編集部AIにより執筆
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