ESAのソフィー・アデノが初のISS任務から帰還、欧州の最長記録を更新
ESAのソフィー・アデノ宇宙飛行士が、初の国際宇宙ステーション任務から帰還した。宇宙での滞在は237日5時間18分。ESAによると欧州の単一宇宙飛行の最長記録を更新し、健康研究や材料科学などの実験も行った。
サイエンス- ●ESAのソフィー・アデノが初の宇宙任務から帰還した
- ●ESAによると237日5時間18分の滞在で欧州の最長記録を更新
- ●健康研究などの実験に加え、3回の船外活動を行った
宇宙での暮らしや体への影響に関心がある人に、長期滞在と帰還後の回復を伝える話題だ。
今後2〜3週間は重力への再適応とデータ収集を行い、その後もリハビリと経過観察を続ける予定だ。
欧州宇宙機関(ESA)は、ソフィー・アデノ宇宙飛行士が初の国際宇宙ステーション(ISS)任務から帰還したと発表した。2026年2月13日に米フロリダ州から打ち上げられ、宇宙で237日5時間18分を過ごした。
初任務で欧州の最長記録を更新
アデノの初任務の名称は「εpsilon」だ。ESAによると、今回の任務は欧州の単一宇宙飛行の最長記録を更新した。従来の最長記録を35日以上上回ったとしている。
アデノが参加したCrew-12の4人は、ISSを離れて地球へ戻った。ISSを離れてから着水までは27時間29分かかった。ESAは、Crew-12がSpaceX Dragonの任務で過去最長になったとも説明している。
着水後、アデノは回収船で初期の健康診断を受けた。その後は米ヒューストンを経て、ドイツのケルンに移動した。宇宙での滞在だけでなく、地球に戻った後の体の状態も確認する流れだ。
かんたんに言うと、宇宙の実験室で長期勤務
今回の活動は、地球を離れた実験室に長期勤務するようなものだ。研究に加え、新しい設備の試験にも取り組んだ。
アデノは健康研究、材料科学、生物学などの実験を行った。液体などの動きを調べる流体物理や、放射線物理も対象だった。ESAによると、欧州の35件の実験機器などに約218時間を費やした。
将来の探査に向けた試験も含まれている。新たな運動装置E4Dを試したほか、軌道上で金属3D印刷も試験した。3D印刷は、立体の形を作る印刷技術のことだ。
ISSの外での活動にも取り組んだ。船外活動は宇宙遊泳とも呼ばれ、宇宙船の外で行う活動を指す。建物の中での仕事に対し、外へ出て作業するような違いだ。
アデノは14日間に3回の船外活動を行った。ISSの外で過ごした時間は計19時間42分だった。船外活動を行った女性として、フランス人では初、欧州人では2人目となった。
日本では、関わりの記載はない
日本との関わりは発表には書かれていない。今回の資料には、日本の機関や研究者が関与したとの記載もない。
まとめ
今回の帰還は、長期の宇宙滞在と研究活動を終えた節目だ。一方で、帰還後の回復とデータ収集は続く。
今後2〜3週間、ドイツ航空宇宙センターの施設で重力への再適応とデータ収集を行う予定だ。その後は、ESAの欧州宇宙飛行士センターの訓練チームとともに、リハビリと経過観察を続ける予定だ。