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大阪大学など、肺がん治療薬が効きにくくなる仕組みを発見、酵素の関与を確認

金沢大学、大阪大学、がん研究会の共同研究で、肺がん治療薬が効きにくくなる仕組みに酵素が関わることが示された。肺がん細胞とマウスでは、この酵素を欠損させると薬の効果が高まったという。患者向けの治療法は今後の研究課題だ。

TECHNOVA編集部AIにより執筆公開 2026年10月9日 17:26・ 読了 約2分
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サイエンス
画像: 画像生成AIで作成したイメージ(TECHNOVA編集部)
TECHNOVA まとめ
要するに
  • ●大阪大学などが肺がん治療薬の効きにくさに関わる仕組みを発見
  • ●研究グループによると、特定の酵素が治療中も材料供給を支えた
  • ●肺がん細胞とマウスでは、酵素の欠損で薬の効果が高まったという
じぶんごと

肺がん治療を受ける人や家族にとって、薬が効きにくい理由を探る研究だが、示されたのは細胞とマウスでの結果だ。

この先どうなる

研究グループは、酵素を狙う治療法の開発と、その治療で恩恵を受ける患者を明らかにすることを目指す。

金沢大学、大阪大学、がん研究会の研究者らが、肺がん治療薬の効きにくさに関わる仕組みを見いだした。研究成果は2026年10月2日19時(日本時間)に論文のオンライン版で公開された。

どんな薬の効きにくさを調べたのか

対象は、KRAS G12C変異を持つ肺がんに使われる治療薬だ。KRASは、細胞の増殖や生存を調節するタンパク質を作る遺伝子である。KRAS G12C変異では、そのタンパク質の12番目のアミノ酸がグリシンからシステインに変わる。

KRAS G12C阻害薬は、変異したタンパク質に選択的に結合し、働きを抑える薬だ。ソトラシブなどが使われているが、一部の患者では治療開始時から効きにくい。今回の研究では、ソトラシブを使って解析した。

研究グループが着目したのは、KEAP1が働かなくなった肺がんである。KEAP1は、細胞が酸化ストレスなどに応答する仕組みを調節するタンパク質だ。研究グループによると、この肺がんで薬が効きにくくなることに、PCという酵素が関わっていた。

かんたんに言うと、材料の供給が続いていた

PCはピルビン酸カルボキシラーゼの略だ。ピルビン酸という物質を、オキサロ酢酸という物質に変える酵素である。こうした物質の変換が、代謝と呼ばれる働きだ。

オキサロ酢酸は、アスパラギン酸や核酸の材料を作る際にも使われる。アスパラギン酸はタンパク質の材料となるアミノ酸だ。遺伝情報を担うDNAやRNAの材料を作るためにも必要になる。

工場にたとえると、PCは材料を加工して次の工程へ送る担当に当たる。研究グループによると、KEAP1を失った肺がん細胞ではPCの発現が増えた。PCを介した代謝によって、薬で治療している間もDNAやRNAの材料供給が維持されたという。

細胞とマウスで何を確かめたのか

研究グループは、遺伝子への操作によってPCを欠損させた。その結果、肺がん細胞では薬の効きやすさが回復したとしている。

マウスでも、PCの欠損によって、阻害薬が腫瘍の増殖を抑える効果が高まったという。薬が効きにくい仕組みを調べるだけでなく、PCをなくした場合の変化も確認した研究だ。

ただし、ここで示されたのは肺がん細胞とマウスでの結果である。研究成果の掲載誌は国際学術誌『Cell Death & Disease』だ。

まとめ

今回の研究は、薬によって標的の働きを抑えても、細胞内の材料供給が続く仕組みに着目したものだ。研究グループは、PCやその先の代謝の流れを狙う治療で、薬の効果を改善できる可能性を示した。

今後は、PCを標的とする治療法の開発を目指すとしている。また、その治療戦略で恩恵を受ける患者を明らかにすることも目標だ。患者の治療につながるかは、今後の研究で確かめる課題となる。

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TECHNOVA編集部AIにより執筆
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