日立、Anthropicのサイバー防衛に参画 電力や交通の制御システムが対象
日立製作所が、Anthropicの重要インフラ向けサイバー防衛プログラムに創設パートナーとして参画する。電力・水・製造・交通の制御システムが対象で、Claudeを活用した弱点の検出・修復をめざす。
AI- ●日立がAnthropicのサイバー防衛に創設パートナーとして参画
- ●対象は電力・水・製造・交通の制御システム
- ●企業の製品やサービスでClaudeを活用する枠組み
電力や水、交通を利用する人にとって、暮らしを支える設備をサイバー攻撃から守る取り組みだ。
日立は参加で得た知見や議論をもとに、HMAX Cyberの高度化と制御システムなどの防衛強化を進める方針だ。
日立製作所は2026年10月9日、重要インフラ向けサイバー防衛プログラムへの参画を発表した。電力・水・製造・交通の制御システムを対象とする取り組みに、創設パートナーとして加わる。
何が発表されたのか
プログラムの名称は「Critical Infrastructure Defense Program」だ。Anthropicが2026年10月8日(米国時間)に立ち上げた。
事業者が信頼するシステム構築・セキュリティ企業などの製品やサービスで、Claudeを活用する枠組みだ。今回の発表は、日立がこの防衛の取り組みに加わるというものだ。
対象となる重要インフラとは、電力や水、交通など、暮らしや産業を支える基盤を指す。発表では、こうした分野の制御システムを防衛の対象としている。
かんたんに言うと
設備を動かす仕組みの弱点を見つけ、直すための取り組みだ。脆弱性とは、攻撃に悪用されるおそれのあるシステムの弱点を指す。
建物にたとえるなら、侵入に使われかねない隙間を探し、ふさぐ作業に近い。ただし、今回の対象は暮らしや産業を支える設備だ。日立によると、重要インフラでは停止を伴うセキュリティ対策を実施しにくいという。
建物を閉めて修理するようには、設備を止められない。その制約のある現場を守ることが、この取り組みの焦点だ。
なぜ制御システムを守るのか
日立によると、人工知能(AI)の進展により、脆弱性の公開から悪用までの時間が短縮している。弱点が知られてから対処するまでの時間が、課題になっているという説明だ。
対象は、電力・水・製造・交通の制御システムである。個人が使う道具の発表ではなく、生活や産業を支える設備の防衛に関する発表だ。
まとめ
日立によると、Claudeの活用で脆弱性の迅速な検出・修復などをめざす。日立は作業部会などに参加し、OT(設備などの制御・運用技術)の知見を共有する方針だ。
日立は2026年9月3日、事業継続を支援する「HMAX Cyber」の提供開始を発表している。今回の参加で得た知見や議論をもとに、同サービスを高度化する方針だ。
制御システムなどのOT製品についても、サイバーセキュリティを強化する方針を示した。今回の連携は、日立のサービスや設備向け製品の防衛強化につながる可能性がある。