NASAの探査機ルーシー、木星と同じ軌道を回る小惑星の群れに入る 探査機で初めて、打ち上げから5年
NASAは10月28日(米国時間)、探査機「ルーシー」が、木星と同じ軌道で太陽の周りを回る小惑星の群れ「トロヤ群」の領域に入ったと発表した。この群れに入った探査機は初めてだ。最初の小惑星に近づくのは2027年8月11日。
サイエンス- ●2021年に打ち上げたNASAの探査機ルーシーが、木星のトロヤ群の領域に初めて入った
- ●トロヤ群は、太陽系ができたころの姿を残すとされる小惑星の群れ。木星の前と後ろに1つずつある
- ●2027年8月11日に最初の小惑星に近づき、2033年3月まで木星の前後の群れを巡る
トロヤ群の小惑星を調べると、45億年前に惑星がどうでき、どうして今の並びになったのかを考える手がかりになる。地球や木星がどこから来たのかという、誰にでも関係のある問いにつながる研究だ。
ルーシーは2027年8月11日に最初の小惑星エウリュバテスに近づき、2028年11月までに4つの小惑星を訪れる。2030年に一度地球の近くまで戻り、地球の引力で向きを変えて、木星の後ろの群れへ向かう。
木星の前と後ろには、木星と同じ道すじで太陽の周りを回る小惑星の群れがある。「トロヤ群」と呼ばれる小惑星たちだ。そんな場所があること自体、初めて聞く人も多いかもしれない。そこへ、探査機が初めてたどり着いた。
NASAは10月28日(米国時間)、探査機「ルーシー」が、木星のトロヤ群のある領域に入ったと発表した。ルーシーは2021年10月に打ち上げられ、これまでに22億マイルを超える距離を旅してきた。キロメートルに直すと、約35億kmになる。
トロヤ群は、木星の前を行く群れと、後ろを追う群れの2つからなる。どちらも、太陽と木星の引力が合わさって、小さな天体が安定して回り続けられる場所の周りに集まっている。こうした場所はラグランジュ点と呼ばれ、ルーシーが近づいているのは、木星の前にある「L4」だ。宇宙に境目の線が引いてあるわけではない。運用チームは、ルーシーから届く電波と周りの星の写真から位置を割り出して、L4に近づいたことを確かめている。
これまでにも、木星を訪れた探査機はいくつもある。木星の引力を使って、さらに遠くへ向かった探査機もある。ただ、トロヤ群は木星から、木星と太陽の間と同じくらい離れている。約4億8,400万マイル、キロメートルにすると約7億8,000万kmだ。わざわざ立ち寄る探査機はなく、この群れを調べるために作られたルーシーが初めてになった。
最初の小惑星は2027年8月
トロヤ群の小惑星は、太陽系ができたころの姿を残しているとされる。研究者たちは、近くで調べれば、45億年前に惑星がどうでき、どうして今の並びになったのかを考える手がかりになると期待している。
もっとも、すぐに小惑星が見えるわけではない。トロヤ群の小惑星どうしは、平均して600万マイル以上離れている。狙った小惑星に近づくまでは、星空の中を動く小さな光の点にしか見えない。ルーシーが訪れる予定の小惑星は、次のとおりだ。日付は米国東部時間で、小惑星の名前のあとに読み方を添えた。
| 時期 | 訪れる小惑星 |
|---|---|
| 2027年8月11日 | Eurybates(エウリュバテス)と、その衛星 |
| 2027年9月 | Polymele(ポリメレ)と、その衛星 |
| 2028年4月 | Leucus(レウクス) |
| 2028年11月 | Orus(オルス) |
| 2033年3月 | Patroclus(パトロクロス)とMenoetius(メノイティオス)の2つで1組の小惑星 |
最初の4つは、木星の前の群れにある。そのあと、ルーシーは2030年に一度地球の近くまで戻り、地球の引力で向きを変えて、木星の後ろの群れへ向かう。気の長い旅だ。
太陽から地球の5倍以上も離れた場所は、寒くて暗い。それでも、探査機と観測装置は予定どおり動いている。最初のエウリュバテスを近くで観測できるのは、わずか数時間しかない。研究者たちは今、その数時間をむだにしないよう、計画の仕上げを進めている。
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代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。