ヘビのように進むソフトロボット、届きにくい小腸を調べる MITが開発
MITの研究チームは、ヘビの動きをまねて小腸の中を進むソフトロボットを開発した。撮影や薬の吹き付け、組織の採取までこなす。動物の実験では小腸を約2メートル進んだが、人での試験はまだ先だ。
ロボティクス- ●空気で膨らむ部屋の組み合わせで、ヘビのように曲がって進む
- ●切り紙に学んだ小さなトゲで、滑りやすい腸の壁をつかむ
- ●動物の実験で小腸を約2メートル進んだ。人での試験はまだ
小腸の出血などを調べる今の検査は、時間も手間もかかる。実用になれば、検査を受ける人や医師の負担が軽くなるかもしれない。
研究チームは、進む向きを決める仕組みを改良し、小腸でのほかの使い道も試している。人で使えるまでには、まだ段階を踏む必要がある。
胃カメラや大腸の内視鏡は受けたことがあっても、小腸の検査はなじみが薄いだろう。小腸は長さが6メートルを超え、太さは2.5センチほど。体の奥にあり、胃や大腸より器具を届けにくい。
米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは、この小腸の中を進み、撮影や薬の吹き付け、組織の採取をこなすソフトロボットを作った。成果は米国時間の10月28日、学術誌「Science Robotics」に載った。
小腸で調べることが多いのは、出血や病変、詰まりだ。今は「ダブルバルーン内視鏡」という方法を使う。2つの風船を交互に膨らませたりしぼませたりしながら、医療者が少しずつ内視鏡を進める。時間も手間もかかる。
空気で曲がり、トゲで腸をつかむ
新しいロボットは管の形で、ヘビの動きをまねて進む。ヘビは、体の片側の筋肉を縮め、次に反対側を縮めて向きを変える。ロボットを動かす部品は4つの部屋に分かれていて、どの部屋にどれだけ空気を入れるかで、伸びたり好きな方向に曲がったりする。
頭と尾には、交互に膨らむ風船がある。風船をおおうのは、紙に切れ目を入れて折る「切り紙」から考えた覆いだ。ふだんは平らだが、風船が膨らんで伸びると、小さなトゲが立ち上がる。ヘビのうろこのように、滑りやすい腸の壁をつかむ。腸の繊細な組織を引っ張りすぎずに進めるという。
ロボットはケーブルで外の装置とつながり、口からも肛門からも入れられるように作った。操作する人はコントローラーで、狭い通り道や急な曲がり角を進ませる。積んでいるのは、カメラと薬の噴霧器、組織を取ったりポリープを取り除いたりするクリップだ。
人で使うのはまだ先
動物を使った実験では、小腸の中を約2メートル進んだ。噴霧器とクリップ、カメラも働いた。どの動物で試したかは、発表には書かれていない。
研究チームを率いるジョバンニ・トラヴェルソ教授は、消化器の医師でもある。「研究を進めて、いずれは小腸をもっと自動で調べられる仕組みにつなげたい」と話す。今は、進む向きを決める仕組みを改良しながら、ほかの使い道も試している段階だ。人での試験に進めるかは、これからの結果しだいだろう。
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代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。