日本郵政の「ゆうID」に不正ログイン、249件の氏名や住所が見られたおそれ ほかで漏れたパスワードを使われる 2段階認証を必須に
日本郵政は10月19日、郵便局のサービスで共通に使う「ゆうID」で、ほかで漏れたIDとパスワードを使った不正なログインがあったと発表した。249件のアカウントで、氏名や住所、電話番号などが見られたおそれがある。パスワードの再設定や、2段階認証を必須にする案内を順に送る。
IT- ●ほかで漏れたIDとパスワードの組み合わせで、ゆうIDの会員になりすまし、「ゆうゆうポイント」のサイトに不正にログインされた
- ●見られたおそれがあるのは249件のアカウントの、氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレスなど。1件では住所録の住所83件も取られたおそれがある
- ●日本郵政は、パスワードの再設定やパスキーの設定、2段階認証を必須にする案内を、利用者に順に送る
郵便局アプリやゆうゆうポイントなどでゆうIDを使っている人は、ほかのサービスと同じパスワードを使っていないか確かめたい。日本郵政から案内のメールが届いたら、パスワードを決め直す。ただ、案内を装った偽のメールも出回りうるので、メールのリンクからではなく、自分で公式サイトを開いて手続きすると安心だ(TECHNOVAの見方)。
日本郵政は、2段階認証を必須にする案内を順に送るとしている。ITmediaによると、10月20日から、ゆうIDのログインには2段階認証が必須になる。止めているゆうゆうポイントのサイトの再開は、ゆうIDマイページで知らせるという。
日本郵政は2026年10月19日、郵便局のサービスで共通に使う「ゆうID」で、第三者による不正なログインがあったと発表した。ほかで漏れたIDとパスワードの組み合わせを使って会員になりすまし、ポイントの「ゆうゆうポイント」のサイトにログインしていたという。249件のアカウントで、氏名や住所などが見られたおそれがある。
何が起きたのか
日本郵政によると、10月15日(木)、ゆうゆうポイントのサイトで不審なアクセスを見つけた。調べたところ、第三者が一部のゆうIDのアカウントになりすまし、サイトにログインして使っていたことが分かった。日本郵政は、お客さまを守るため、10月16日(金)の10時20分ごろからゆうゆうポイントのサイトを止めている。
手口は、外部で漏れたIDとパスワードの一覧を使ったなりすましだった。どこかのサービスで漏れたIDとパスワードの組み合わせを、ほかのサービスのログインで次々に試すやり方で、「パスワードリスト攻撃」とも呼ばれる。ほかのサービスと同じパスワードを使っている人ほど狙われやすい。
日本郵政は、9月29日に発表した郵便局アプリへの不正アクセスで取られたゆうIDとは重なっていないとしている。また、今のところ、同社のシステムから情報が漏れたことは確かめられていないという。
見られたおそれのある情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 件数 | 249件のアカウント |
| 見られたおそれのある情報 | 氏名、住所、生年月日、性別、電話番号、メールアドレス |
| 登録していた場合だけ | 勤め先の情報、家族の状況、住所録に登録した情報 |
| 住所録 | 249件のうち1件のアカウントでは、住所録の住所83件が取られたおそれ |
ゆうIDの住所録は、荷物の送り先などの住所を登録しておける機能だ。自分がゆうIDを使っていなくても、知り合いの住所録に載っていれば、その住所が見られることもありうる(TECHNOVAの見方)。
対象の人には、電話などで順に連絡しているという。
日本郵政の対応
- 済んだこと: 不審なIPアドレスからのアクセスを遮断し、今も見張りを続けている。対応を終えてから、新しい不正なアクセスは確かめられていない
- 利用者への案内: パスワードや登録したメールアドレスの再設定、パスキーの設定のお願いと、2段階認証を必須にする案内を、メールで順に送る
ITmediaによると、日本郵政は10月20日から、ゆうIDへのログインに2段階認証を必須にする。2段階認証は、パスワードに加えて、もう一つの確認を求める仕組みだ。パスワードが漏れても、それだけではログインできなくなる。パスキーは、パスワードの代わりに、スマホの顔や指紋の認証などでログインする仕組みだ。
ゆうゆうポイントのサイトが止まっている間
10月16日の日本郵政の案内によると、サイトが止まっている間は次のことができない。
- ゆうゆうポイントのサイトを使うこと、ポイントの残高や履歴を見ること
- 郵便局のネットショップでポイントを使うこと(買い物でポイントはたまるが、つくまで時間がかかることがある)
- かんぽアプリやアンケートの回答でポイントを受け取ること、郵便局でQRコードを読み込んで来局のポイントを受け取ること
サイトの再開は、ゆうIDマイページで知らせるとしている。
今からできること
- パスワードを変える: 日本郵政は、ほかのサービスと同じパスワードを使っている場合は、別のパスワードに変えることを考えてほしいとしている。案内のメールが届いたら、早めに決め直したい
- 不審なメールやSMSに注意する: 日本郵政やグループの会社を装って、偽のサイトに誘う連絡が届くおそれがある。日本郵政とグループの会社は、電話やメールでパスワードやクレジットカードの番号を聞くことはないという。身に覚えのないメールやSMSのURLや添付のファイルは開かない
- 問い合わせ: 日本郵便のお客様サービス相談センター(0120-23-28-86、平日9時〜18時)で受け付けている
ほかのサービスでも、同じ手口の不正なログインの発表が続いている(関連記事: 「FFXIV」のスクエニ、ほかで漏れたパスワードでの不正ログインに注意喚起)。
かんたんに言うと
ほかのサービスで漏れたIDとパスワードを使って、日本郵政の「ゆうID」に不正にログインされ、249件のアカウントで名前や住所などが見られたおそれがある。日本郵政は、2段階認証を必須にする。ゆうIDでほかと同じパスワードを使っている人は、すぐに変えたい。
まとめ
日本郵政は、ほかで漏れたIDとパスワードを使った「ゆうID」への不正なログインで、249件のアカウントの氏名や住所などが見られたおそれがあると発表した。ゆうゆうポイントのサイトを止め、パスワードの再設定や2段階認証の必須化を案内している。パスワードの使い回しをやめ、2段階認証やパスキーを使うことが、自分の情報を守る近道になる。
チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月20日)
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。