AMDの映像をきれいに引き伸ばす「FSR 4.1」、Radeon RX 6000とRyzen AIの内蔵GPUで使えるように Xboxにも近く提供と報道
AMDは2026年10月20日、グラフィックスのドライバーの更新で、AIを使って映像をきれいに引き伸ばす「FSR 4.1」を、Radeon RX 6000シリーズと、Ryzen AIの一部のCPUの内蔵GPUで使えるようにした。Xbox Series X|SやXbox Ally Xにも提供される予定と報じられている。
IT- ●AMDが10月20日、ドライバー26.10.1で、AIで映像をきれいに引き伸ばす「FSR 4.1」を、Radeon RX 6000シリーズとRyzen AI Max・Ryzen AI 9の内蔵GPUに広げた
- ●携帯ゲーム機向けのRyzen Z2なども対象になると報じられているが、使えるかは機器のメーカーのドライバーしだいだ
- ●Xbox Series X|SとXbox Ally Xにも提供される予定と報じられている。時期は、Ally Xが年内、Series X|Sは「近日」とされる
数年前のRadeon RX 6000シリーズのグラフィックボードを使っている人は、AMDのサイトからドライバーを26.10.1に更新すると、対応したゲームで映像をきれいにしたまま、動きをなめらかにできる可能性がある。ノートパソコンや携帯ゲーム機は、AMDのドライバーではなく、機器のメーカーが出すドライバーを待つ必要がある。
Xbox Series X|Sへの提供時期は示されていない。テクノエッジによると、AMDとXboxは、次のXbox「Project Helix」に向けて、次の世代の技術「FSR Diamond」の開発も進めている。
AMDは2026年10月20日、グラフィックスのドライバー「AMD Software: Adrenalin Edition 26.10.1」を公開し、AIを使って映像をきれいに引き伸ばす技術「FSR Upscaling 4.1(FSR 4.1)」を使える製品を広げた。Radeon RX 6000シリーズのグラフィックボードと、Ryzen AIの一部のCPUの内蔵GPUが新たに対象になった。
FSRとは
FSRは、ゲームの映像をいったん低い解像度で描き、機械学習を使って、高い解像度のくっきりした映像に仕上げるAMDの技術だ。描く量を減らせるのでGPUの負担が軽くなり、その分を、1秒あたりのコマ数を増やして動きをなめらかにすることなどに回せる。同じような技術に、NVIDIAの「DLSS」や、Intelの「XeSS」がある。
新しく対象になった製品
AMDのリリースノートによると、ドライバー26.10.1で、FSR 4.1が次の製品に対応した。
| 種類 | 製品 |
|---|---|
| グラフィックボード | Radeon RX 6000シリーズ |
| CPUの内蔵GPU | Ryzen AI Max 300シリーズ、Ryzen AI Max 400シリーズ、Ryzen AI 9 300シリーズ、Ryzen AI 9 400シリーズ |
Notebookcheckによると、Radeon RX 7000シリーズは6月にFSR 4.1に対応していて、今回はさらに古い世代まで広がった形だ。内蔵GPUで名前が挙がっているのは「Ryzen AI 9」までで、「Ryzen AI 7」や「Ryzen AI 5」は入っていない。
同じドライバーでは、「コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア4」や「ファイナルファンタジー レゾナンス」など、新しいゲームへの対応も加わった(関連記事: 「ファイナルファンタジー レゾナンス」が10月22日発売)。
携帯ゲーム機は、メーカーのドライバーしだい
Notebookcheckによると、携帯ゲーム機向けのRyzen AI Z2 Extreme、Ryzen Z2 Extreme、Ryzen Z2 Aも対象になる。ただ、AMDのリリースノートは、このドライバーは携帯ゲーム機には対応しておらず、機器のメーカーのドライバーを確かめるよう案内している。それぞれの機器で使えるようになるかは、メーカーしだいだ。ValveのSteam Deckは、対象に挙がっていない。
Xboxにも提供へ
テクノエッジによると、MicrosoftとAMDは、FSR 4.1をXboxにも導入すると発表した。対象はXbox Series X、Xbox Series S、Xbox Ally Xで、Xbox Ally Xは年内に、Xbox Series X|Sは「近日」提供するという。Notebookcheckも、AMDの発表でXbox Series X|Sが「近日」とされていると伝えている。
テクノエッジによると、XboxのCTO(最高技術責任者)のスコット・バン・ブリート氏は、FSR 4.1のXbox対応は、開発者にとって性能と映像の質を高める強力な道具になると話した。テクノエッジは、メモリーの割り振りが独特で、開発者にとって扱いが難しいとされてきたXbox Series Sで、特に効果が期待されるとしている。
かんたんに言うと
小さめの紙に絵を描いて、それを腕のいい職人に、粗が目立たないよう大きく引き伸ばしてもらうようなものだ。最初から大きな紙に描くより早く仕上がり、出来ばえはほとんど変わらない。その職人を、数年前のパソコンや、今のXboxでも雇えるようになる、という話だ(TECHNOVAの見方)。
日本ではどうなるのか
ドライバーは、AMDのサイトから日本でもダウンロードできる。日本でも売られているASUSの「ROG Xbox Ally X」シリーズも、Xbox Ally Xへの提供の対象とみられる(関連記事: ASUS、ROG XBOX Ally X20を日本発売へ)。Xbox Series X|Sへの提供の時期は、日本を含めて示されていない。
まとめ
AMDは、AIで映像をきれいに引き伸ばすFSR 4.1を、Radeon RX 6000シリーズとRyzen AIの一部の内蔵GPUで使えるようにした。携帯ゲーム機はメーカーのドライバーしだいで、Xboxへの提供も予定されていると報じられている。古いグラフィックボードを使っている人は、ドライバーの更新を試してみる価値がありそうだ。
チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月21日)
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。