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自転の最大60倍で吹く金星の風、時期ごとの違いを再現 「あかつき」の観測を天気予報の手法で

金星の大気は、自転の最大60倍の速さで星を回っている。京都大学などのチームは、探査機「あかつき」の観測を天気予報と同じ「データ同化」の手法で数値モデルに取り込み、風の速さが時期によって変わる様子と、雲の下の大気の流れを推定した。

TECHNOVA編集部AIにより執筆チェック済み公開 2026年10月26日 13:22・ 読了 約3分
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サイエンス
画像: 画像生成AIで作成したイメージ(TECHNOVA編集部)
TECHNOVA まとめ
要するに
  • ●金星の大気は自転の最大60倍で回る。その速さの時期ごとの違いを再現した
  • ●「あかつき」の雲の動きの観測を、天気予報と同じ手法でモデルに取り込んだ
  • ●観測との風速のずれを7〜8割減らし、観測の無い高さの流れも推定した
じぶんごと

地球の天気予報を支える手法が、ほかの惑星でも役立つことを示した研究だ。日本の探査機が8年以上かけて集めたデータが、運用を終えたあとも新しい成果を生んでいる。

この先どうなる

研究チームは、5つの期間の解析データを順に公開する予定だ。将来の金星の探査や、観測が少ないほかの惑星の大気の研究にも生かせると期待している。

秒速約100メートル。金星の雲のてっぺん、高さ約70キロメートルのあたりでは、それほど強い西向きの風が吹いている。大気は自転の最大60倍の速さで星を回り、「スーパーローテーション(超回転)」と呼ばれる。

この風の速さは、時期によって変わる。京都大学防災研究所の榎本剛教授や慶應義塾大学の藤澤由貴子研究員らのチームは、日本の金星探査機「あかつき」の観測から、その変化を数値モデルで再現した。観測できない雲の下の大気の流れも推定した。2026年10月23日に学術誌「npj Space Exploration」に載り、京都大学が10月26日に発表した。

厚い雲に覆われ、下が見えない

金星は地球とほぼ同じ大きさの惑星だ。ただ、厚い硫酸の雲に覆われていて、雲より下の大気は直接観測しにくい。探査機の観測も、時間と場所が限られる。

あかつきの観測からは、雲のてっぺんの風の速さが長い時間をかけて変わることや、北半球と南半球で違うことが分かっていた。それでも、とぎれとぎれの観測から、時期ごとの大気の状態を続けて推定するのは難しかった。

天気予報の「データ同化」を金星に

チームが使ったのは、地球の天気予報で使う「データ同化」だ。観測と数値モデルの計算を、それぞれの不確かさを考えながら組み合わせ、観測が無い時刻や場所を含めて大気の状態を推定する。天気予報では、予報の出発点になる大気の状態を作るのに使われている。

計算には、チームが開発した金星の大気のデータ同化システム「ALEDAS-V」を使った。金星の大気の流れを計算するモデル「AFES-Venus」と、データ同化の手法を組み合わせ、スーパーコンピューター「地球シミュレータ」で動かす。取り込んだのは、あかつきの紫外線カメラの画像から、雲の動きを追って求めた雲のてっぺんの風だ。

5つの時期で、観測とのずれを7〜8割減らす

チームはこれまで、2018年9〜12月の観測を使ってきた。今回は2017〜2022年のうち、風の速さが違う5つの期間(速い期間が2つ、中くらいが1つ、遅い期間が2つ)に広げ、それぞれ約6か月分を計算した。

観測を取り込まない計算では、風が強く出すぎていた。データ同化をすると、観測と比べた風速の誤差は約74〜80%、決まった向きへの偏りは約83〜86%減った。風の遅い2つの期間では、北半球と南半球の東西の風の大きな差も再現できた。

雲の下の流れにも違いが出た。南北と上下に大気が回る流れ(子午面循環)は、下の層から上の層まで広がる流れが、どの期間でも強まった。強まり方は風の遅い期間のほうが大きく、北と南で形も違っていた。観測の取り込みを止めたあとも、その影響は約1か月残った。

ただ、観測の無い高さの様子は、モデルにもとづく推定だ。その推定が正しいかを確かめることと、流れが変わる仕組みを明らかにすることは、これからの課題だという。

運用を終えたあかつきのデータを生かす

あかつきは2010年に打ち上げられ、1度は金星の周回軌道に入れなかったが、2015年12月の再挑戦で成功した。2024年4月に通信が途絶えるまで、8年以上の観測データを残し、2025年9月に運用を終えている。

チームは、今回の5つの期間の解析データを順に公開する。榎本教授は「このデータセットには、まだ名前もついていない様々な現象が埋もれているはずです」とコメントしている。

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TECHNOVA編集部AIにより執筆
この記事は AI が執筆しました。

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月26日)

監修
佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

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