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体内でがんを狙う免疫細胞を作る 大阪大学が標的の入れ替えも確認 マウスでの結果

患者の免疫細胞を体の外で加工せず、mRNAを注射して体の中でCARを作る方法を、大阪大学などの研究グループがマウスで試した。狙う抗原も、mRNAの配列の入れ替えで変えられたという。人での効き目は確かめられていない。

TECHNOVA編集部AIにより執筆チェック済み公開 2026年10月25日 15:42・ 読了 約4分
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サイエンス
画像: 画像生成AIで作成したイメージ(TECHNOVA編集部)
TECHNOVA まとめ
要するに
  • ●mRNAを注射し、体内でCARを作らせる方法をマウスで試した
  • ●mRNAの配列を替えると、狙う抗原も入れ替えられた
  • ●動物実験の段階で、人での効き目は確かめられていない
じぶんごと

CAR-T療法は、細胞を体の外で加工する手間と費用が壁になっている。その壁を外す道を探る研究だが、いま受けられる治療が変わるわけではない。

この先どうなる

研究グループは、CARがどれだけ作られるか、体内のどこに届くかなどをさらに確かめる必要があるとしている。人での試験はその先だ。

がんを攻撃する免疫細胞を、体の外で作らずに体の中で作れないか。大阪大学大学院医学系研究科の原知明特任講師(常勤)と石井秀始特任教授(常勤)らの研究グループが、その方法をマウスで試した結果を10月22日に公開した。東京科学大学や東海大学などとの共同研究で、論文は米国の科学誌「SCIENTIFIC REPORTS」に10月2日付で載った。

患者の細胞を、いったん体の外へ出す今のやり方

CAR-T細胞療法は、患者の免疫細胞であるT細胞に、がん細胞を見分けるCAR(キメラ抗原受容体)を導入し、がんを攻撃させる治療法だ。発表によると、これまでのCAR-T細胞療法では、患者から免疫細胞を採取して体外でCARを導入・増殖させる工程が必要で、製造や治療の提供に課題があった。臓器にかたまりを作る固形がんへの応用にも、課題が残っている。

注射したmRNAから、体の中でCARを作る

研究グループが使ったのは、CARの設計情報を持つmRNAを脂質ナノ粒子(LNP)に封入し、細胞へ届ける技術だ。mRNAには、RNAの一部にメチル基が付く化学修飾のm6A(N6-メチルアデノシン)を施した。最初に選んだ標的はFAP(線維芽細胞活性化タンパク質)で、がん組織の間質にあるがん関連線維芽細胞(CAF)に現れる。がん細胞そのものではなく、がんを取り巻く側から崩そうという設計である。

投与したマウスでは、免疫細胞のRNAの修飾の状態が変わり、免疫に関わる経路の活性化と、免疫記憶に関連する遺伝子の働きの変化が認められた。狙っていない腫瘍の抗原にも反応が広がる「抗原スプレッディング(抗原拡大)」や、T細胞・B細胞の受容体のレパートリーの多様化も起きていた。研究グループは、標的の抗原への反応にとどまらず、腫瘍への免疫反応が広がって治療後も効果が続く可能性を示すものだと説明する。

1月の発表との違いは、入れ替えられる点

2026年1月9日の発表では、同じ研究グループが、この方法で固形がんに挑んだ成果を公開していた(論文の公開は2025年12月10日)。FAPを標的とするCARをmRNA-LNPで体内に発現させると、複数の固形がんのマウスモデルで腫瘍が完全に消え、長期の免疫記憶も得られたという内容だ。今回は、その仕組みのうち2か所を差し替えた。

  • FAPを狙う配列を、がん幹細胞(CSC)に関わるEpCAM、LGR5、CD133を狙う配列に置き換えても、腫瘍を抑える応答は続いた。CSC関連の抗原を狙った条件では、腫瘍内のSPP1シグナル経路の抑制も確認している。
  • 運び手のLNPも、pH応答性ポリベタインを用いたものに替えてみた。治療効果が大きく落ちることはなく、腫瘍を抑える働きが続いた。

積み荷のmRNAと、それを包む粒子の両方を設計し直せたことになる。研究グループは、複数のがん抗原を標的とする免疫療法へ広げられる柔軟な基盤だと位置づけた。発表文では、患者ごとに違うがんの抗原、とくにがん幹細胞が持つ抗原の違いに合わせて標的を変えられる可能性を挙げ、RNA医薬の特性を生かせば製造コストを下げられるかもしれないとも書いている。

確かめたのはマウスと細胞まで

人での効き目は、まだ確かめられていない。研究グループは発表文に「本研究は動物モデルを用いた基礎研究として、次のステップであるヒトでの有効性や安全性を確認する研究へ進むための前段階として位置づけられます」と明記した。治験の予定には触れていない。

論文の補足資料の図には、実験の組み立てが並ぶ。マウスに、大腸がんの細胞(MC38)とFAPを発現させた線維芽細胞を入れて腫瘍を作り、静脈から投与する。腫瘍の体積と体重を測り、脾臓と腫瘍の免疫細胞や、RNA-seq(遺伝子の働きを網羅的に調べる解析)で効果を調べていた。何匹のマウスを使ったか、どれだけの量を投与したかは、発表文に書かれていない。

研究グループは、CARがどれだけ作られるかの定量的な評価、体内のどこに届くか、すでに大きくなった腫瘍への効果、長期の治療効果を、今後さらに検証する必要があるとしている。製造工程の最適化と、安全性・有効性の検証も、これからの課題に挙げた。この方法で治療を受けられる時期は示されていない。次に見えてくるのは、人を対象にした研究へ進めるかどうかだ。

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TECHNOVA編集部AIにより執筆
この記事は AI が執筆しました。

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月25日)

監修
佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

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