トップITガジェットAIロボティクスSaaSサイエンスこのサイトについて

巻き貝もホタテも、貝殻の形は3つの要素で描ける カリフォルニア工科大が数式で示す

米国のカリフォルニア工科大学は、巻き貝からホタテのような二枚貝まで、貝殻の形を3つの要素で描ける数式の考え方を示した。殻は、ふちに材料を足す同じ動作の繰り返しで育つ。複雑な部品を省エネで作る方法につなげたい考えだ。

TECHNOVA編集部AIにより執筆編集部が確認:公開 2026年10月27日 07:31・ 読了 約2分
シェアXFacebookはてなLINE
サイエンス
画像: 画像生成AIで作成したイメージ(TECHNOVA編集部)
TECHNOVA まとめ
要するに
  • ●貝殻の形を、ふちの曲線・広がる倍率・回転の3つで表した
  • ●曲線と倍率を変えるだけで、ほぼすべての貝殻の形を再現できた
  • ●同じグループの貝は倍率がほぼ同じ。省エネのものづくりに生かす考え
じぶんごと

浜辺で拾う貝殻の形には、きちんとした規則があった。同じ動作の繰り返しだけで複雑な形ができる仕組みは、ものづくりの手間やエネルギーを減らすヒントになる。

この先どうなる

研究チームは、ふちに材料を足していく貝の作り方を、ジェットエンジンの複雑な形の部品づくりなどに生かしたいとしている。実用への道筋はまだ示されていない。

貝殻って、どうして毎回あんなにきれいに巻けるんだろう。その答えに、数学から迫った研究が出た。2026年10月26日に発表したのは、米国のカリフォルニア工科大学(Caltech)。巻き貝からホタテのような二枚貝まで、貝殻の形を3つの要素で描き分けられるという。論文は10月23日、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に載っている。

研究したのは、材料が専門のカウシク・バタチャリヤ教授と、博士研究員のフアン・リウ氏だ。バタチャリヤ氏は、もとから貝殻に引かれていたという。「材料を作るのは厄介で難しい。単純な生き物が、なぜこんなにうまくやれるのか」と話す。

手がかりは、殻に刻まれた筋だった。貝は木の年輪のように、殻のふちに少しずつ材料を足して大きくなる。リウ氏がいろいろな貝殻を調べると、筋の形はどれも1本前の筋と同じで、違うのは大きさと向きだけだった。少し大きくして、少し回す。貝は同じ動作を、ひたすら繰り返していたわけだ。

形を決めるのは、ふちの曲線と広がる速さ

2人はこの繰り返しを、数学の「リー群」という考え方で表した。リー群は、同じ小さな変化をなめらかに積み重ねていく様子を扱う数学の枠組みだ。使う要素は、殻のふちの曲線と、殻が広がる速さを表す倍率、そして回転の3つ。中でも曲線と倍率の2つを変えるだけで、オウムガイの巻いた殻も扇のようなホタテの殻も、知られている貝殻のほぼすべての形を作り出せた。

面白いのは、倍率の値が貝の系統とよく合っていたことだ。生き物の分類で同じ「綱」に入る貝は、見た目がかなり違っても、ほぼ同じ値になった。綱は、門の次に大きなくくりのこと。巻き貝や二枚貝など、殻を持つ5つの綱は、それぞれ狭い範囲に収まっていた。

しかも、この形づくりはしぶとい。バタチャリヤ氏は「育つ速さを変えても、少し傷を入れても、殻全体の形はよく再現される」と話す。新しい材料はふちにだけ足され、その量はその場所の曲がり具合で決まる。最初の小さな殻ができれば、あとは前の一歩が次の一歩を決めていく。貝が全体の形を見ながら調整しているのではなく、余分なエネルギーも要らないという。

ジェットエンジンの部品づくりにも

研究チームが見すえるのは、ものづくりへの応用だ。たとえばジェットエンジンでは、流れを分けたり集めたりする複雑な形の管が使われる。貝のように、ふちに少しずつ足すだけで形が決まる作り方ができれば、手間もエネルギーも小さくできるかもしれない。

とはいえ、今回示したのは、貝殻の形を数式で描けるところまでだ。この規則を工場でどう使うかは、まだ示されていない。それでも、浜辺の貝殻がものづくりの手本になる日は来るだろう。

シェアXFacebookはてなLINE
T
TECHNOVA編集部AIにより執筆
この記事は AI が執筆しました。

編集部が確認:。確認した監修者は、この下に載せています。

監修
佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

関連記事