NASA、アルテミスIIIのブースター組立完了 推進剤充填試験の準備へ
NASAがアルテミスIIIのロケット組立状況を発表した。固体燃料ブースターの最終部品とRS-25エンジン4基の取り付けが完了。今後は機体を結合し、発射台で推進剤を入れる手順や時間配分を確認する予定だ。
サイエンス- ●NASAがアルテミスIIIのブースター組立完了を発表
- ●今後数週間で機体を結合し、充填試験用の構成を完成予定
- ●乗員4人も発射台で予行演習と緊急脱出経路の確認を予定
宇宙開発に関心がある人には、ロケットの組立と並行して、燃料を入れる手順や乗員の行動も確認する準備の進め方が分かるニュースだ。
今後数カ月以内にSLSを39B発射台へ移し、推進剤充填試験を行う予定だ。
NASA(米国の宇宙機関)は2026年10月13日(米国時間)、アルテミスIIIのロケット組立状況を発表した。固体燃料ブースター(固体の燃料を使う補助ロケット)の最終部品の組み付けが完了した。
何が発表されたのか
組み立てが進む場所は、フロリダ州のケネディ宇宙センターだ。今回の作業は、推進剤充填試験に使う「ショートスタック」構成に向けたものとなる。推進剤充填試験とは、ロケットに推進剤を入れる手順などを確認する試験だ。
SLSロケットのコアステージ(機体の中心となる部分)には、RS-25エンジン4基の取り付けも完了した。次は、打ち上げ時の切り離しに使う配線を通す設備を取り付ける。
今後数週間でコアステージとブースターを結合する予定だ。これにより、ショートスタック構成を完成させる。その後、今後数カ月以内にSLSを組立棟から39B発射台へ移し、推進剤充填試験を行う予定となっている。
39B発射台では、火炎をそらす設備の補修も続く。アルテミスII打ち上げ後の損傷は軽微だった。NASAによると、地上設備の改善により、火炎溝のれんがは損傷しなかった。
かんたんに言うと
今回の節目は、ロケット全体の完成ではなく、試験に向けた組み立ての進展だ。舞台にたとえるなら、本番の前に装置をそろえ、段取りを確かめる準備に当たる。
充填試験では、打ち上げチームが推進剤を入れる手順と時間配分を確認する。機体の部品を組み上げる作業と、当日の作業手順を確かめる試験は、別の工程となる。
人の動きも確認する予定だ。アルテミスIIIの乗員4人は、発射台で打ち上げ当日の予行演習を行う。宇宙服の着用、発射台への移動、移動式発射台への昇降が含まれる。緊急脱出経路も確認する予定だ。
乗員はすでに、運動器具の設置、運動、分解の訓練を完了した。任務中の食事を選ぶため、ヒューストンで約200品を試食した。機体だけでなく、乗員の活動に関する準備も進んでいる。
日本では
日本との関わりは発表には書かれていない。今回示されたのは、ケネディ宇宙センターでの組み立てや試験準備、乗員の訓練状況だ。
まとめ
ブースターの組立完了は、推進剤充填試験に向けた節目だ。打ち上げそのものの完了や、すべての準備の終了を示す発表ではない。
今後は機体の結合、発射台への移動、充填試験が予定されている。機体の準備と乗員の予行演習を通じて、打ち上げ当日の手順確認が進む見通しだ。
チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月14日)
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。