使用済み核燃料を地下400mに埋める処分場 フィンランドが世界で初めて操業を許可
フィンランド政府は10月22日、使用済み核燃料を地下の岩盤に埋めて処分する施設に、操業の許可を出した。使用済み核燃料の最終処分で操業が許可されたのは、世界で初めてだ。とはいえ、すぐに埋め始めるわけではなく、試験と検査を終えてから動き出す。
サイエンス- ●フィンランドのオルキルオトにある処分場に、世界で初めて操業の許可が出た
- ●銅の容器に入れた使用済み核燃料を、地下400〜430mの岩盤に埋める
- ●埋め始める時期はまだ決まっていない。操業は100年以上続く
日本でも、原子力発電所の使用済み核燃料から出る放射能の強い廃棄物を、地下深くに埋める方針だ。ただ、処分する場所はまだ決まっておらず、北海道や佐賀県などで最初の段階の調査が進んでいる。
運営するPosivaは、試験と検査を終え、規制当局の確認を受けてから処分を始める。詳しい日程は示していない。日本を含め、処分場を探す国にとっての先例になりそうだ。
原子力発電所から出る使用済み核燃料は、最後にどこへ行くのか。その答えを、世界で初めて形にする国が出てきた。フィンランド政府は10月22日、使用済み核燃料を地下の岩盤に埋めて処分する施設に、操業の許可を出した。
許可を受けたのは、フィンランドの電力会社2社が出資するPosivaだ。施設は、同国のオルキルオトにある。使用済み核燃料を容器に詰める工場と、地下の処分場からなる。使用済み核燃料の最終処分で操業が許可されたのは、世界のどこでも初めてだという。準備は40年以上前から続いてきた。
銅の容器に入れ、地下400mに
処分場は「ONKALO(オンカロ)」と呼ばれる。2004年6月に建設が始まり、らせん状のトンネルが地下約455mまで延びている。使用済み核燃料を埋める場所は、地下400〜430mだ。
使用済み核燃料は、鋳鉄の入れ物に収めたうえで、厚さ5cmの銅で包む。銅は、地下水で入れ物がさびるのを防ぐ役目だ。容器の直径は1.05mで、長いものは5mを超える。重さが24.5トンになるものもある。この容器を岩盤に掘った穴に入れ、さらに粘土などで囲む。人工の壁と天然の岩盤を何重にも重ね、放射性の物質を人や生き物から遠ざける考え方だ。
もっとも、許可が出てもすぐに埋め始めるわけではない。Posivaは、操業の前の試験と検査を終え、フィンランドの放射線・原子力安全庁の確認を受けてから処分を始める。今のところ、詳しい日程は示していない。いったん始まれば、操業は100年以上続く。
日本は場所を探している段階
日本も、使用済み核燃料から出る放射能の強い廃棄物を、地下深くに埋めて処分する方針だ。ただ、処分する場所はまだ決まっていない。
場所を選ぶ調査を受け持つ原子力発電環境整備機構(NUMO)のページには、調査を受け入れた地域として、北海道の寿都町と神恵内村、佐賀県玄海町、東京都小笠原村の南鳥島、茨城県常陸大宮市が並ぶ。常陸大宮市では、10月15日に文献調査が始まったばかりだ。
フィンランドの処分場は、こうした調査から操業の許可までに40年あまりをかけた。Posivaは、この分野の知見をすでに19か国に提供しているという。
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代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。