欧州医薬品庁、飲む薬Foundayoの承認を勧告 体重管理と糖尿病治療に
欧州医薬品庁は、体重管理と2型糖尿病治療に使う錠剤Foundayoの販売承認を勧告した。1日1回の服用を予定するが、承認は未確定。試験での効果と副作用、日本での提供状況を整理する。
サイエンス- ●欧州医薬品庁が飲む薬Foundayoの承認を勧告
- ●体重管理と2型糖尿病治療が対象で、食事と運動に併用
- ●販売承認は未確定で、日本での提供は発表されていない
体重管理や2型糖尿病の治療に関わる人にとって、飲む薬の選択肢に関する動きだ。
今後は欧州委員会が販売承認を判断し、承認後の価格などは各加盟国が決める予定だ。
欧州医薬品庁(EMA)は2026年10月16日付の発表で、Foundayoの販売承認を勧告した。体重管理と2型糖尿病治療に使う飲み薬だが、欧州連合(EU)全域での販売承認が決まったわけではない。
何が勧告されたのか
Foundayoは、1日1回服用する錠剤として提供予定の薬だ。有効成分はorforglipronで、承認申請者はEli Lilly Nederland B.V.。入手には処方箋が必要となる。
体重管理では、肥満または過体重で、体重関連の健康問題がある成人が対象だ。2型糖尿病治療では、血糖値を十分に管理できていない成人を対象とする。どちらの用途でも、健康的な食事と運動に併用する。
EMAによると、食事の有無にかかわらず、1日のどの時間でも服用できる。低用量で始め、患者の反応や副作用への耐容性を見ながら徐々に増量する。
かんたんに言うと、満腹の合図に働きかける薬
GLP-1は、食欲や血糖値の調節に関わる体内のホルモンだ。EMAによると、FoundayoはGLP-1受容体に作用し、食欲を抑えて満腹感を高める。
受容体は、体内の合図を受け取る窓口のようなものだ。この薬は、その窓口に働きかける仕組みと捉えられる。単に飲むだけでなく、食事と運動を組み合わせる治療である点も重要だ。
体重管理の勧告は、肥満または過体重の成人4,740人の2試験に基づく。EMAによると、72週後の体重減少率は、用量に応じて約5~11%だった。同じ試験の偽薬群では約2~2.5%減った。偽薬は、薬の効果を比べるために使うものだ。
一方、主に報告された副作用は吐き気、嘔吐、下痢だった。EMAによると、増量中に多く、時間の経過とともに頻度が下がった。効果だけでなく、副作用も含めた情報として読む必要がある。
日本では提供は発表されていない
日本での提供は発表されていない。資料には、日本で使えるか、提供時期や価格についての記載はない。今回の勧告はEUでの手続きであり、日本での承認や提供を示すものではない。
まとめ
今回の発表は、Foundayoの販売承認に向けた中間段階だ。飲む薬としての使い方や試験結果が示された一方、販売承認そのものとは区別する必要がある。
今後、勧告は欧州委員会に送られ、EU全域の販売承認について判断される。承認後の価格や、医療費をどこまで公的に負担するかは、各加盟国が判断する予定だ。
チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月23日)
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。