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「うるう秒」、2027年5月20日で廃止 国際度量衡総会が決議 半世紀続いた1秒の調整に幕、地球の自転とのずれは1時間まで容認

計量の国際ルールを決める国際度量衡総会は10月15日、世界の時刻の基準「協定世界時(UTC)」を2027年5月20日から途切れない時刻にすると決めた。地球の自転とのずれを埋めるために1972年から27回入れてきた「うるう秒」は、事実上なくなる。うるう秒はコンピューターの障害の原因になってきた。

TECHNOVA編集部AIにより執筆チェック済み公開 2026年10月16日 18:34・ 読了 約6分
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IT
画像: 画像生成AIで作成したイメージ(TECHNOVA編集部)
TECHNOVA まとめ
要するに
  • ●国際度量衡総会が、2027年5月20日から協定世界時を途切れない時刻にすると決議した。うるう秒は事実上廃止
  • ●地球の自転とのずれの許容範囲を、0.9秒から1時間に広げる。数世紀は調整が要らなくなる見通し
  • ●うるう秒は1972年から27回入り、システム障害の原因になってきた。初めての「1秒を削る」調整が迫っていた
じぶんごと

ふだんの生活で何かをする必要はない。スマートフォンやパソコンの時計も、これまでどおり自動で合う。会社でシステムを担当している人にとっては、数年おきの「1秒」への備えが要らなくなる。

この先どうなる

2027年5月20日から、協定世界時とそれに9時間を足した日本の標準時には、うるう秒が入らなくなる。2030年の次の総会では、光格子時計などを使った「1秒」の新しい定義の提案に向けて準備を進める。

時計に「1秒」を足して地球の回り方に合わせる「うるう秒」が、なくなることになった。計量の単位などを決める国際会議「国際度量衡総会(CGPM)」は2026年10月15日、フランスのベルサイユで開いた第28回の会合で、世界の時刻の基準「協定世界時(UTC)」を、2027年5月20日から途切れずに進む時刻にすると決議した。1972年から半世紀以上続いてきた仕組みが、大きく変わる。

うるう秒とは何だったのか

いまの世界の時刻は、原子時計で刻んでいる。原子がとても規則正しく振動する性質を使った時計で、ほとんど狂わない。一方で、私たちが「1日」と感じる昼と夜は、地球の自転で決まる。この自転の速さは、さまざまな理由でわずかに揺らいでいる。

そのままにすると、原子時計の時刻と、地球の回り方に基づく時刻が少しずつずれていく。そこで、ずれが一定の範囲(0.9秒)を超えないよう、ときどき時計に1秒を足してきた。これがうるう秒だ。

日本の標準時を管理している情報通信研究機構(NICT)によると、うるう秒は1972年7月1日に初めて入り、2017年1月1日まで27回入れられた。日本では、元日や7月1日の朝9時の直前に、「8時59分60秒」というふだんは無い1秒が入っていた。2017年を最後に、その後は入っていない。

何が決まったのか

国際度量衡総会の決議(第5号)は、次のことを決めた。

  • 途切れずに進む協定世界時を、2027年5月20日から始める
  • 地球の自転に基づく時刻(UT1)と協定世界時のずれの上限を、1時間(3600秒)にする

これまでの上限は0.9秒だったので、許すずれを4000倍に広げたことになる(TECHNOVAで計算)。決議は、これで協定世界時が数世紀にわたって途切れずに続くとしている。うるう秒の仕組みそのものに「廃止」という言葉は使っていないが、ずれが1時間に達するまでは調整が要らないので、事実上の廃止になる。

前回2022年の総会では、「2035年かそれより前に」ずれの上限を広げると決めていた。今回、その時期を2027年に前倒しした形だ。IT之家によると、5月20日は「世界計量記念日」にあたる。

なぜ廃止を急いだのか

1秒が、コンピューターを止めてきた

うるう秒は、ふつうの人の暮らしではまず気づかない。しかし、時刻を頼りに動くコンピューターにとっては、厄介な1秒だった。「60秒」という時刻を想定していないプログラムや、同じ時刻が2回来ることで、誤作動や停止が起きた。

ITmediaに載った産経新聞の記事によると、2012年のうるう秒では、国内のインターネット接続事業者でサーバーの障害が起き、オーストラリアでは航空機の搭乗手続きに支障が出て多くの便が遅れた。IT之家によると、海外の大きなサービスも止まった。

2017年の元日には、ネットの裏方の大手Cloudflareで、うるう秒のせいで時間の計算がマイナスになり、一部のドメイン名の問い合わせ(DNS)が失敗した。同社によると、ピーク時にDNSへの問い合わせの約0.2%に影響が出た。

各社がばらばらの「ごまかし方」

障害を避けるため、大手の企業は、うるう秒の前後の何時間かをかけて時計を少しずつ遅らせ、1秒を目立たないように溶かし込む工夫(リープスメア)をしてきた。Metaは2022年、17時間かけて1秒をならしていると説明している。ただ、そのやり方は会社ごとに違う。決議も、各社のやり方の違いが、システムの間の時刻の食い違いを生んでいると指摘する。

迫っていた「1秒を削る」うるう秒

決定を急がせたのが、「負のうるう秒」だ。これまでのうるう秒はすべて1秒を足すものだったが、地球の自転の様子が変わってきて、逆に1秒を削る必要が出てくるかもしれない。決議によると、専門家は、負のうるう秒が要る確率が2035年までに30%に達すると見積もった。

負のうるう秒は一度も実施されたことがなく、大事な社会の仕組みの多くは備えができていない。決議は、備えにかかる費用が「2000年問題」への対策と同じくらいになるとの見積もりも紹介している。Metaも、負のうるう秒は大規模に試されたことがなく、時間やタイマーに頼るソフトウエアに深刻な影響を与えうると警告していた。

かんたんに言うと

いまの時刻は、ほとんど狂わない原子時計と、ときどき揺らぐ地球の自転という、2つの「時計」を無理に合わせてきた。その帳尻合わせの1秒が、コンピューターだらけの社会では、かえって事故の種になっていた。そこで、地球とのずれは1時間まで気にしないことにして、原子時計の時刻をそのまま途切れずに使うことにした。

うるう年と混同しやすいが、別のものだ。4年に1度、2月29日を足すうるう年は暦の話で、これまでどおり続く。

日本ではどうなるのか

日本の標準時は、協定世界時に9時間を足したものだ。2027年5月20日からは、日本の標準時にもうるう秒は入らなくなる。

ふつうの人がすることは特にない。スマートフォンやパソコン、電波時計は、これまでどおり自動で時刻を合わせる。うるう秒は2017年から入っていないので、すでにこの数年、私たちは「うるう秒の無い時計」で暮らしてきたともいえる。

会社でシステムを担う人にとっては、数年おきに「次のうるう秒はいつか」を気にし、時刻のサーバーやプログラムの動きを確かめる手間がなくなる。一方で、天文の観測や人工衛星の運用など、地球の自転に基づく時刻(UT1)を使う分野では、協定世界時との差を別に調べて使うことになる。決議は、その差は衛星測位の信号や、国際的な地球回転の観測機関、各国の計量機関のネットのサービスなどで得られるとしている。

「1秒」そのものも変わるかもしれない

総会では、「1秒」の定義を見直す話も進んだ。いまの1秒は、セシウムという原子が出す電磁波の振動の回数で決めている。決議(第4号)によると、より精度の高い「光時計」は、いまの定義を実際に形にしたものより最大で100倍正確になった。総会は、2030年の次の総会で新しい定義を決められるよう、準備を続けるとした。

光時計の代表の一つ「光格子時計」は、東京大学の香取秀俊教授が考えた日本生まれの技術だ。新しい「1秒」に、日本の研究が関わるかもしれない。

このほか総会は、月の探査に向けて、月で使う共通の時刻の基準づくりを進めることも決めた(決議第6号)。

まとめ

国際度量衡総会は、2027年5月20日から協定世界時を途切れない時刻にすると決め、地球の自転とのずれを1時間まで認めることにした。1972年から27回入り、コンピューターの障害の種にもなってきたうるう秒は、事実上なくなる。ふだんの暮らしで気にすることはないが、時刻の土台を支える仕組みにとっては、半世紀ぶりの大きな転機だ。

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TECHNOVA編集部AIにより執筆
この記事は AI が執筆しました。

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月16日)

監修
佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

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