FIDO Alliance、パスキー70億件と推計 ログイン利用率も36%に
FIDO AllianceがPasskey Index 2026を公開した。世界のパスキーは推計70億件に達し、調査対象でのログイン利用率は36%に上昇。登録だけでなく、日常的に使う動きが目立つという。
IT- ●FIDOの推計で、世界のパスキーが70億件に到達
- ●ログイン成功件数に占めるパスキー利用率は36%
- ●KDDI、LY Corporationなど日本企業も調査に参加
ログインの手間が気になる人にとって、パスキーを登録するだけでなく、実際に使う意義を知る調査だ。
調査参加者の大半は今後12カ月以内にパスワード不要のアカウントを提供する予定で、利用機会が広がる可能性がある。
FIDO Allianceは2026年10月15日、パスキーの利用状況をまとめたPasskey Index 2026を公開した。FIDOの推計では、世界で利用されているパスキーは70億件に達した。
登録数だけでなく、実際の利用が増加
調査対象は世界の主要消費者向けサービス15件で、前年の9件から増えた。Amazon、Google、Microsoft、PayPalなどが参加している。70億件はパスキーの推計件数であり、利用者の人数を示す数字ではない。
FIDOによると、ログイン成功件数に占めるパスキー利用率は、2025年の26%から36%に上昇した。登録の増加よりも、登録済みの人が実際に使う頻度の増加が目立つという。
ログインのしやすさにも差があるとしている。成功率はパスキーが93%、複数の確認を組み合わせる従来の多要素認証が78%だった。パスキーでのログインは使わない場合の約3倍速く、ログイン1回当たり平均27秒を短縮すると報告した。
かんたんに言うと、鍵を持つだけでなく使う段階へ
パスキーは、パスワードの代わりにログインに使う仕組みだ。今回の変化は、鍵を受け取った人が増えただけでなく、その鍵で日々ドアを開ける場面も増えた、と考えると分かりやすい。
ただし、登録すれば必ず使われるわけではない。FIDOによると、パスキーを持っていても利用しない人がいる状況は改善したものの、なお残る。参加者2者は、パスキーより先にパスワードやコードを提示するログイン手順を一因に挙げた。
安全性に関する報告もあった。偽のサイトなどで情報を盗むフィッシングについて、測定する参加者全てが、導入後に攻撃の成功件数が減ったと報告した。ただし、これは測定した参加者についての結果だ。
日本では、企業の参加と導入事例も
日本企業ではKDDI、LY Corporationが調査に参加した。Mercari、NTT DOCOMOも参加している。
また、FIDOは導入支援サイトPasskey Centralを、学習から導入・普及までの段階別に再編した。従業員向けの導入ガイドや事例をまとめた欄も新設した。事例には、日本のMIXIとWedding Parkも含まれる。日本での提供は発表されていない。
まとめ
今回の調査が示すのは、パスキーの登録規模だけでなく、実際の利用の広がりだ。一方、登録後も使わない人が残り、ログイン画面の手順が課題として挙がった。
FIDOによると、参加者の大半は今後12カ月以内にパスワード不要のアカウントを提供する予定だ。利用機会の拡大とともに、迷わず使える手順への見直しも進む可能性がある。
チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月15日)
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。