ASUSのルーターに弱点、同じネットワークから管理者の権限を奪われるおそれ 最新のファームウェアへの更新を
ASUSは10月23日、ルーターのファームウェア(本体を動かすソフト)の弱点3件を直した更新を出した。条件がそろうと、同じネットワークにいる攻撃者が、パスワードなしでルーターの管理者の権限を得られるおそれがある。深刻度は3件とも「高」。ASUSはすぐに最新版へ更新するよう求めている。
IT- ●ASUSが10月23日、ルーターの弱点3件を直すファームウェアの更新を出した
- ●同じネットワークの攻撃者が、認証なしで管理者の権限を得られるおそれ。深刻度は「高」
- ●10月20日にも別の2件を直した。すぐに更新できなければ、強いパスワードや外からの管理を切る対策を
ASUSのWi-Fiルーターを使っている人は、管理画面やASUSのサイトで、ファームウェアが最新かを確かめたい。古くてもう更新が出ない機種は、買い替えも考えたい。
ASUSは、最新のファームウェアへの更新を、いちばんの対策としている。古い機種で新しいファームウェアが出ないものは、対応した機種への買い替えを勧めている。
台湾のASUSは2026年10月23日、Wi-Fiルーターのファームウェア(本体を動かすソフト)の弱点(脆弱性)3件を直した更新を出した。条件がそろうと、同じネットワークにいる攻撃者が、パスワードなしでルーターの管理者の権限を得られるおそれがある。ASUSは、すぐに最新のファームウェアに更新するよう強く勧めている。
何が見つかったのか
ASUSのセキュリティの発表によると、対象は「3.0.0.6_102」の系列のファームウェアを使う一部のルーターだ。認証の処理に問題があり、特定の条件では、認証されていない攻撃者が、近くのネットワーク(同じWi-Fiや同じ家庭内のネットワークなど)からルーターの管理者の権限を得られるおそれがある。
弱点は次の3件で、深刻度は国際的な尺度(CVSS 4.0)でいずれも「高(High)」だ。
| 番号 | 深刻度の点数 |
|---|---|
| CVE-2026-75775 | 7.7 |
| CVE-2026-75779 | 8.6 |
| CVE-2026-93489 | 8.7 |
一部の報道は「重大(critical)」と伝えているが、ASUS自身の評価は3件とも「高」で、最も重い「緊急(Critical)」ではない。
ASUSは10月20日にも、「3.0.0.4_386」「3.0.0.4_388」の系列のファームウェアについて、別の弱点2件を直した更新を出している。悪用されると、近くのネットワークの攻撃者がルーターを止めたり、限られた情報を取ったり、動きの状態を変えたりできるおそれがある。深刻度は、CVE-2026-17518が「高」(8.2)、CVE-2026-75753が「中」(5.3)だ。
かんたんに言うと
ルーターは、家の中のパソコンやスマホをインターネットにつなぐ玄関のような機器だ。今回の弱点は、玄関の内側、つまり同じWi-Fiにつながっている人が、鍵を持たずに管理人室に入り込めるかもしれない、というものだ。管理人の権限を取られると、ルーターの設定を勝手に変えられるおそれがある。
どうすればよいか
ASUSは、最新のファームウェアへの更新を、いちばんの対策としている。最新版は、ASUSのサポートのページや、製品のページから手に入る。すぐに更新できない場合は、次の対策を勧めている。
- ルーターの管理画面とWi-Fiに、強く、ほかと使い回さないパスワードを使う(10文字以上で、大文字・数字・記号をまぜる)
- ルーターの管理画面は、信頼できる家の中のネットワークからだけ開けるようにし、インターネット側(WAN)からの管理を切る
- 信頼できない機器を、家のネットワークやWi-Fiにつながせない
- ルーターの設定で、覚えのない機器やアプリの接続を消し、更新のあとにルーターを再起動する
10月20日の発表では、来客用のゲストネットワークや、機器どうしを切り離す設定を使うこと、使っていなければUSBの「FTP」のサーバーを切ることも挙げている。
もう新しいファームウェアが出ない、サポートの終わった古い機種(EOL)は、対応した機種への買い替えを勧めている。どうしても使い続けるなら、強いパスワードにしたうえで、外から使えるサービス(AiCloud、WANからの管理、ポートの転送、DDNS、VPNのサーバー、DMZ、FTPなど)を切るよう求めている。
日本ではどうなるのか
ASUSの発表は世界向けで、対象を国や地域で分けていない。ASUSのルーターは日本でも売られている。どの機種が対象かは、使っている機種のファームウェアの系列と、ASUSのサポートのページで確かめる必要がある。
まとめ
ASUSは、ルーターの認証の弱点など3件を直したファームウェアを10月23日に出した。同じネットワークの攻撃者に管理者の権限を奪われるおそれがあり、深刻度は「高」。ASUSのルーターを使う人は、最新のファームウェアに更新したい。
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チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月24日)
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。