人型ロボットDigitのAgility、米ナスダックで取引開始へ
倉庫や工場で働く人型ロボット「Digit」を作る米Agility Roboticsが、特別買収目的会社(SPAC)との合併を終え、米ナスダックに上場する。株の取引は米国時間の11月5日に始まる予定。合併に伴って集める資金は約4億6,500万ドルの見込みだ。
ロボティクス- ●SPACとの合併を11月4日に終え、ナスダックで「AGLT」として取引を始める予定
- ●Digitは物流や製造の現場で、合わせて6万5,000時間以上働いてきた
- ●日本とは、トヨタのカナダの工場での導入や、ソフトバンクの出資でつながる
物流や工場で働く人にとっては、人型ロボットが同じ職場に入ってくる動きが、株式市場からお金を集める段階に進んだという知らせだ。日本でDigitを使う計画や販売は発表されていない。
次の機種Digit 5は、2027年前半に一部の顧客へ届け始め、2027年末までに一般に提供する計画だ。GXOの米国の2つの施設への導入は2027年初めに、農機大手AGCOの工場での試験も2027年に始まる予定。
6万5,000時間。米Agility Roboticsの人型ロボット「Digit」が、倉庫や工場で実際に働いてきた時間の合計だ。1台が休まず動き続けたとすれば、7年あまりにあたる。
そのAgilityが、米国の株式市場ナスダックに上場する。同社は11月4日、特別買収目的会社(SPAC)のChurchill Capital Corp XIとの合併を終えたと発表した。米国時間の11月5日から、「AGLT」の銘柄記号で株の取引が始まる予定だ。
SPACは、ほかの会社と合併することだけを目的に作られ、先に上場している会社だ。Agilityは、このSPACと一つになる形で上場企業になる。人型ロボットを作る会社は世界に多いが、Agilityによると、現場で実際に働かせている人型ロボットだけを手がける会社として、米国で上場するのは同社だけだという。
トヨタのカナダの工場でも
Digitは、繰り返しの多い仕事や、体に負担のかかる仕事を担う人型ロボットだ。物流大手のGXO、ドイツの部品メーカーSchaeffler、トヨタ自動車のカナダの工場などで使われている。GXOは米国の2つの施設に広げる契約を結び、2027年初めから動かす予定。農機大手のAGCOも、米カンザス州の工場で2027年から試験的に使う。
次の機種「Digit 5」は、人のすぐ近くで安全に働けるように設計した。複数年にわたる注文は3億ドルを超えるという。ただしAgilityは、この額は契約の条件を満たした先に見込める価値で、今の売り上げではないと断っている。年に最大1万台を作れる設計の工場「RoboFab」も米国に持つ。Digit 5の計算の基盤をNVIDIAとそろえる計画は、10月に発表されている。
集める資金は約4億6,500万ドル
11月2日の発表によると、合併に伴って集める資金は、手数料を引く前で約4億6,500万ドルの見込みだ。SPACが預かっていた約1億6,400万ドルと、台湾の鴻海精密工業(Foxconn)が中心となった1株10ドルでの約2億100万ドルの出資、合併の発表のあとに受け取った1億ドルを合わせた額になる。
出資する顔ぶれには、NVIDIAやAmazonのほか、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2も入っている。今までの株主とSPACを立ち上げた側は、合併から180日は原則として株を売れない。日本でDigitを使う計画や販売は発表されていない。
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。
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