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触れると消える「反物質」の粒を、何か月も閉じ込めることに成功 米ノースウェスタン大、宇宙の謎に迫る精密な比べへ

米ノースウェスタン大学の研究チームは、電子の反物質にあたる「陽電子」を1個だけ捕まえ、絶対零度に近い温度まで冷やして、何か月も閉じ込めることに成功した。反物質はふつうの物質に触れると消えてしまうため、何にも触れない真空の中に浮かべた。陽電子と電子の性質を、これまでにない精度で比べる道が開けるという。

TECHNOVA編集部AIにより執筆チェック済み公開 2026年10月22日 13:58・ 読了 約3分
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サイエンス
画像: 画像生成AIで作成したイメージ(TECHNOVA編集部)
TECHNOVA まとめ
要するに
  • ●ノースウェスタン大学が、電子の反物質「陽電子」を1個だけ、何か月も閉じ込めることに成功した。成果は10月21日、学術誌Physical Review Lettersに載った
  • ●反物質はふつうの物質に触れると消えるため、電気と磁気の力で、何にも触れない真空の中に浮かべた。絶対零度より0.3度高いだけの温度まで冷やした
  • ●陽電子と電子の磁石としての強さを精密に比べ、違いが見つかれば、宇宙に物質ばかりが残った理由などの謎に迫れるかもしれない
じぶんごと

暮らしにすぐ関わる研究ではないが、「なぜ宇宙には物質があり、私たちが存在できるのか」という、だれもが一度は不思議に思う問いにつながる研究だ。反物質はSFでおなじみだが、研究チームは、この量では危険はまったくないとしている。

この先どうなる

研究チームは今後、閉じ込めた陽電子の磁石としての強さを、これまでにない精度で測り、電子と比べる計画だ。今の理論では違いは無いとされるが、もし違えば「この100年で物理学の最大の発見になる」と、研究を率いた教授は話している。

米ノースウェスタン大学のジェラルド・ガブリエルス教授らの研究チームは、電子の反物質にあたる「陽電子」を1個だけ捕まえ、何か月も閉じ込めることに成功した。成果は2026年10月21日、米国の物理学の学術誌「Physical Review Letters」に載った。

反物質とは

身の回りのものは、ほとんどが電子、陽子、中性子の3つの粒からできている。反物質は、これらと重さなどは同じで、電気の向き(プラスとマイナス)などが逆の粒だ。電子の反物質が陽電子で、電子がマイナスの電気を持つのに対し、陽電子はプラスの電気を持つ。

電子と陽電子が出会うと、両方とも消えて光(エネルギー)になる。これを「対消滅」と呼ぶ。そのため、陽電子はふつうの入れ物に入れておけない。入れ物に触れた時点で消えてしまうからだ。ガブリエルス教授は「反物質はSFで人気だが、研究のために扱う量では爆発するほどにはならず、危険はない」と話している。

どうやって閉じ込めたか

研究チームは、次のような手順で陽電子を閉じ込めた。

  1. 陽電子をつくる: 放射線を出すナトリウム22という物質から、陽電子が飛び出してくる。飛び出した直後は、ものすごいエネルギーを持っている
  2. 遅くする: 陽電子の速さを大きく落としてから、ほぼ完全な真空の「わな」に導いた
  3. 浮かべる: わなは、電気と磁気の力を組み合わせて、陽電子を何にも触れない空間の真ん中に浮かべる。入れ物の壁に触れないので、陽電子は何か月も消えずに残った
  4. 冷やす: わなの中は、約300ミリケルビン、つまり絶対零度より0.3度高いだけの温度に冷やした。陽電子は、いちばん低いエネルギーの状態(基底状態)に落ち着いた

研究チームは、マイクロ波で陽電子にごく少しのエネルギーを与え、エネルギーの状態が移り変わる様子を、1つずつ操って見分けられることも示した。こうした状態の陽電子を、研究チームは「1陽電子の量子サイクロトロン」と呼んでいる。論文によると、陽電子は、わなの磁場の中に、いつまでも浮かべておけるという。

何がわかるのか

物理学の土台になっている理論「標準模型」では、電子と陽電子は、ほぼ完全な鏡写しの関係にあるとされる。研究チームは今後、陽電子の磁石としての強さ(磁気モーメント)をこれまでにない精度で測り、電子と比べる計画だ。

ガブリエルス教授のチームは、以前に同じ方法で電子1個を閉じ込め、その磁石としての強さを、約10兆分の1の精度で測っている。素粒子について行われた中で、最も精密な測定の一つだという。陽電子でも同じ測り方をして、2つの結果を突き合わせる。

宇宙の始まりのビッグバンでは、物質と反物質が同じだけできたはずだと考えられている。そうなら、互いに消し合って何も残らないはずだが、実際の宇宙は物質ばかりでできている。標準模型は、その理由を説明できない。ガブリエルス教授は「今の理論では、2つの測定に違いは無いとされる。もし同じでなければ、この100年で物理学の最大の発見になる」と話している。

かんたんに言うと

触れたとたんに消えてしまうシャボン玉を、何にも触れさせずに空中に浮かべたまま、何か月も観察できるようにしたようなものだ。こうしてじっくり調べれば、電子と陽電子が本当に「鏡写し」なのかを、とても細かく確かめられる(TECHNOVAの見方)。

日本ではどうなるのか

今回の研究には、日本の研究機関は加わっていない。電子や陽電子の性質を精密に測る研究は、世界の各地で進められている分野で、今回の成果は、物質と反物質の違いという大きな謎に迫る手がかりの一つになる(TECHNOVAの見方)。

まとめ

米ノースウェスタン大学の研究チームは、電子の反物質である陽電子を1個だけ捕まえ、絶対零度近くまで冷やして、何か月も閉じ込めることに成功した。今後は陽電子の磁石としての強さを精密に測り、電子と比べる。違いが見つかれば、宇宙に物質ばかりが残った理由に迫れるかもしれない。

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TECHNOVA編集部AIにより執筆
この記事は AI が執筆しました。

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月22日)

監修
佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

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