アリLordomyrma azumaiが粘着糸で相手を拘束、研究チームが報告
アリLordomyrma azumaiが粘着性の糸で相手の動きを封じる研究が報告された。研究チームによると、毒を蓄える袋の分泌物を体外で糸に変え、相手を足場につなぎ留める。研究結果はプレプリントとして公開されている。
サイエンス- ●アリLordomyrma azumaiの粘着糸利用を報告
- ●研究チームによると、分泌物は体外で固まり糸になる
- ●研究結果は審査前などに公開する研究原稿として掲載
生き物の意外な行動に関心がある人にとって、アリの針や分泌物の使い方を知る研究だ。
粘着糸のもとになる分泌物の成分や、糸になる仕組みへの理解が進む可能性がある。
Cold Spring Harbor Laboratoryは、アリLordomyrma azumaiが粘着糸で相手の動きを封じる研究を紹介した。発表日は資料に記載されていない。
何が報告されたのか
研究チームが報告したのは、働きアリが粘着性のある糸を相手にこすり付ける行動だ。研究チームによると、この糸は相手を足場につなぎ留め、動きを封じる役割を果たす。
糸のもとになるのは、毒を蓄える袋で作られる分泌物だという。研究チームは、その主成分がタンパク質である可能性を示した。成分については、確定したものとしてではなく、可能性として報告されている。
研究結果はbioRxivに掲載されている。掲載形式はプレプリント(学術誌での審査前などに公開する研究原稿)だ。
かんたんに言うと、外側から接着する
仕組みを身近なものにたとえるなら、接着剤の糸で相手と足場をつなぐようなものだ。相手の体内に何かを入れるのではなく、外側から動きを封じる点が特徴となる。
研究チームによると、分泌物は体外に出ると固まり、粘着性の糸になる。針は、その分泌物を体の外へ送り出す通り道として使われるという。
つまり、この行動での針の役割は、相手に分泌物を注入することではない。体外へ出した分泌物を相手の体の外側に付け、糸で足場につなぎ留めるという使い方だ。
研究チームの知る限り、ハチ目(アリやハチを含む生き物の分類)の毒の分泌物が、固い糸として働く報告は初めてだという。近い既知例のアリでは、固い糸ではなく泡で敵を絡め取るとしている。今回の報告では、分泌物が糸になる点が注目される。
日本では
日本との関わりは発表には書かれていない。日本の機関や研究者がこの研究に関わっているかどうかは、今回の資料からは分からない。
まとめ
今回の報告は、アリが分泌物を相手の外側に付け、粘着糸で動きを封じるというものだ。針を通して送り出すことと、相手に注入することを分けて捉えると、仕組みを理解しやすい。
一方、分泌物の主成分については可能性としての報告であり、研究結果はプレプリントの段階にある。今後、成分や糸になる仕組みへの理解が進む可能性がある。
チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月15日)
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。