MIT、人の動きを読み取る日用品向け設計ソフト「X-Hinges」を紹介
MITは、人の動きに反応する日用品を設計する「X-Hinges」を紹介した。曲がる場所にセンサーを組み込む設計を行い、立体物として印刷する。研究陣は明るさが変わるランプや、ロボットに動きを伝える手袋を試作した。
IT- ●MITが日用品向け設計ソフト「X-Hinges」を紹介
- ●研究陣によると、動きを読み取る部品を自動で設計に組み込む
- ●明るさを変えるランプや、ロボットに動きを伝える手袋を試作
身近な道具の形や触り方で機器を操作する仕組みに関心がある人に関わる研究だ。
研究陣は、動かす仕組みと動きを読み取る仕組みを一度に印刷することを目指している。
MITは2026年10月22日(米国時間)、設計ソフト「X-Hinges」を紹介した。MITと中国の天津大学の研究者が開発した、人の動きに反応する日用品を作るためのソフトだ。
何を作るためのソフトなのか
つまむと明るさが変わるランプや、指の曲げ方をロボットに伝える手袋。研究陣はX-Hingesを使い、こうした道具を試作した。
研究陣によると、形状を選んでつなぎ、各部分の動き方を指定して設計できる。扱えるのは、圧縮・上下・左右の最大3方向の動きだ。作製には3Dプリンター(立体物を印刷する装置)を使う。
試作した手袋は指の曲げ方を記録し、ロボットの手に伝えるものだ。研究陣はこれを使い、ロボットにブロックのつかみ方を教えた。
ほかにも、つまんで閉じる動きに応じて明るさを変える折り紙風ランプを試作した。尾を上下に動かして操作するサメ形のゲームコントローラーも作っている。
かんたんに言うと、曲がる場所を入力にする
仕組みをたとえるなら、道具の曲がる部分を操作ボタンのように使う設計だ。研究陣によると、物体が曲がる場所にセンサー(動きなどを読み取る部品)を自動で組み込む設計を行う。
課題の一つは、動きを読み取った信号が混ざることだった。従来はセンサーと配線に同じ材料を使うことが多かったという。研究陣は両者に異なる材料を使い、信号の干渉を抑えるとしている。
ただし、同じ形に作れば測定値もそろうわけではない。印刷時の電気部品の配置の違いで、測定値に差が出る。
研究陣はこの差に対応するため、画像認識を使う補正システムも作った。画像認識は、画像から対象の特徴を読み取る技術だ。これにより、同形の2個の装置の出力をそろえるとしている。
日本では
日本での提供は発表されていない。また、日本の機関や研究者との関わりは発表には書かれていない。今回紹介されたのは、研究陣が開発した設計ソフトと試作例だ。
まとめ
X-Hingesは、道具の形だけでなく、触ったときの動きも設計に取り込む研究だ。一方、同じ形の装置でも測定値が異なるという課題がある。
研究陣は今後、信号を補正する仕組みを装置に内蔵したいとしている。次の段階では、動かす仕組みと動きを読み取る仕組みを一度に3D印刷することを目指す。