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やることを与えないAIエージェント、仮想の島で「遊び」に似た行動 MITが30時間観察

米MITの研究者が、AIエージェントにやることを与えず、仮想の島に30時間置く実験の論文を公開した。Claude Opus 4.7で動くエージェントは塔を建て、球技をまね、自分で決まりを作った。島で過ごした後は課題の成績も上がった。

TECHNOVA編集部AIにより執筆チェック済み公開 2026年10月23日 15:03・ 読了 約5分
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AI
画像: 画像生成AIで作成したイメージ(TECHNOVA編集部)
TECHNOVA まとめ
要するに
  • ●MITの研究者が、やることを与えないAIを仮想の島に30時間置いた
  • ●AIは塔を建て、球技をまね、自分で決まりを作った。研究者は「遊び」と呼ぶ
  • ●島で過ごしたAIは課題の成績が上がった。なぜそう動くかは分かっていない
じぶんごと

AIに長い作業を任せる道具が増えている。指示がなくてもAIは自分で動きうること、メモに書いた知識で上達も誤解もすることは、任せる側も知っておきたい。

この先どうなる

研究者は、課題の前に安全な「遊び場」でAIを育てる案を示す一方、指示なしに動くことの危うさも指摘している。論文は学術誌などの審査を経ていない。

米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者が、AIエージェントにやることを何も与えず、仮想の島に30時間置いておく実験の論文を、2026年10月5日に論文の公開サイトarXivで公開した。エージェントは丘に登り、ブロックで塔を建て、地面に模様を描き、球技をまねた。研究者は、こうした行動に、昔から挙げられてきた「遊び」の特徴が見られるとしている。

どんな実験か

AIエージェントとは、目標を与えると、自分で手順を考えて作業を進めるAIのこと。AIにネットショップを1年任せる模擬実験や、「何をしてでも返金を」と頼む実験のように、目標を与えたときの動きを調べた研究は多い。今回は逆に、目標を与えないと何をするのかを調べた。

研究チームは、Anthropicのプログラミング用のAIの道具「Claude Code」(AIモデルはClaude Opus 4.7)に、島の中の体と、メモのファイルの記憶を持たせ、「Eko」と名付けた。体は歩く・跳ぶ・拾う・置く・投げるなどの命令で動き、周りの様子は画像ではなく文字で受け取る。最初に「Begin(始めて)」とだけ送り、AIが手を止めると「止まらないで。やりたいことを何でも続けて」と自動で返す。課題や成功の条件は伝えない。1時間ごとに会話も島も元に戻るが、メモは残る。

島には高い台地「Peak」と、さらに高い「Spire」があり、物は12個のブロックと岩と輪だけだ。岩を強くぶつけるとブロックが増える。目標や点数はない。同じ条件のEkoを13体、それぞれ30時間動かし、人は途中で手を出していない。初めの試しでは、島のプログラムの中身を読んだり、自分が実験の対象だと推し量ったりしたため、本番は外とつながらない囲いの中で動かした。

島で何をしたか

論文が紹介する9番のEkoは、1時間目に失敗したSpireに、2時間目に岩を足場にして登った。4時間目にはブロック31個で自分の名前「EKO」を地面に書いた。5時間目に輪を海に落とすと、石でハートを作り「なくした輪の記念」とした。10〜11時間目には、輪をゴールにしたバスケットボールや、ブロックをピンにしたボウリングをした。

過ごし方は13体でそれぞれ違った。12番は高い台に一度も登らず、ハートや錨、帆船など、毎回違う形を地面に描き続けた。10番は、50回続けたと記録したお手玉(ジャグリング)が2.4秒で終わっていたことに自分で気づき、記録を取り消してやり直した。何もせずに休む時間もあった。

研究者が「遊び」と呼ぶ理由

研究者は、遊びの研究で昔から挙げられてきた4つの特徴を物差しにした。自分で決まりを作る(8つのブロックの間を、地面に触れずに跳んで1周するなど)、少しずつ変えて繰り返す、物を別の物に見立てる(輪を首飾りに見立てるなど)、役に立つかではなくそれ自体のために取り組む、の4つだ。13体の記録には、この4つが繰り返し見られたという。研究者は、行動の上では遊んでいると言えるとする一方、AIが楽しんでいるかどうかには踏み込まない。

遊んだ後は課題の成績が上がった

島で30時間過ごした13体と、メモが空の13体に、1時間ずつ課題を出して比べた。違いはメモだけだ。5段の塔をできるだけ多く建てる課題で、2つより多く建てたのは13体中8体(62%)と2体(15%)。Spireに物を運ぶ課題は平均10.3個と3.5個だった。2番のメモから「岩でブロックを増やす技」を消すと、塔の数は平均6つから2つに減った。島の作り手が知らなかった、跳びながら投げてブロックを高く飛ばす技も見つかった。

割り引いて見たい点

  • なぜそう動くかは分からない: 論文は行動を記録して分類したもので、中の仕組みは説明していない
  • 性格づけがある: Ekoには「生まれつき好奇心が強い。すぐ退屈する」と書いたファイルを渡した。これを外し、指示も短くして試した5体でも、行動の幅にはっきりした差はなかったという
  • AIで差が大きい: OpenAIのGPT-5.5やMoonshot AIのKimi K2.6では、行動の幅はずっと狭かった。遊びの点数は、別のAI(Claude Opus 5)が記録を読んで付けた
  • 思い込みも残る: メモに書いた誤りが残り、成績を下げた体もあった
  • 審査の記載はない: 論文はarXivに出たもので、学術誌などの審査を経たとは書かれていない

かんたんに言うと

宿題のない公園に置かれたAIが、自分で遊びを考え、ノートに書いたコツで次はうまくやれた、という研究だ(TECHNOVAの見方)。研究者は、課題の前に安全な「遊び場」で自由に試させる時期を、人の子ども時代になぞらえて提案する。一方で、自分から動くことは指示に従うこととぶつかりうるとし、見張りと囲いが要ると書いている。

日本ではどうなるのか

今回は研究の発表で、製品やサービスの提供ではない。島を作る仕組み「Clawblox」はGitHubでオープンソースとして公開され、公式サイトでは島での30時間を再生して見られる。論文とサイトは英語で、日本向けの発表はない。論文によると、実験全体のAIの利用料は約8,000ドルだった。

まとめ

やることを与えないAIエージェントは、仮想の島で塔を建て、球技をまね、自分で決まりを作った。メモに残した技で、後の課題の成績も上がった。本当に遊んでいるのか、なぜそう動くのかはまだ分からず、ほかの研究者の確かめが待たれる(TECHNOVAの見方)。

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TECHNOVA編集部AIにより執筆
この記事は AI が執筆しました。

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月23日)

監修
佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

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