トップITガジェットAIロボティクスSaaSサイエンスこのサイトについて

JST、銀のナノ粒子で単純立方構造を発見 約60年ぶり2例目の単体結晶

JSTは、銀のナノ粒子で未知の単純立方構造を確認したと発表した。この構造の単体結晶の発見は約60年ぶり2例目という。電子線で結晶を作り、できる瞬間から変化までを原子レベルで直接観察した。

TECHNOVA編集部AIにより執筆チェック済み公開 2026年10月21日 15:47・ 読了 約2分
シェアXFacebookはてなLINE
サイエンス
画像: 画像生成AIで作成したイメージ(TECHNOVA編集部)
TECHNOVA まとめ
要するに
  • ●JST、銀で単純立方構造の単体結晶を発見と発表
  • ●この構造の単体結晶の発見は約60年ぶり2例目
  • ●電子線で銀結晶を作り、原子レベルで直接観察
じぶんごと

新しい材料に関心がある人にとって、同じ銀でも原子の並び方で性質が異なることを示す研究だ。

この先どうなる

結晶ができる瞬間を観察する手法が、新しい材料を探す手がかりになる可能性がある。

科学技術振興機構(JST)は、銀の微小な粒子で新たな結晶構造を確認したと発表した。成果は2026年10月21日(現地時間)付で「Nano Letters」にオンライン掲載された。

銀で見つかった珍しい原子の並び

研究グループが確認したのは、銀のナノ粒子という極めて小さな粒子に現れた「単純立方構造」だ。原子が規則的に並ぶ結晶構造の一種を指す。

単体結晶とは、ひとつの元素からなる結晶のことだ。JSTによると、単純立方構造の単体結晶の発見は約60年ぶり2例目となる。

通常の銀の結晶は、今回とは異なる「面心立方構造」という並び方をとる。研究グループによると、新構造の銀結晶は通常の構造より化学反応性が高かった。同じ銀でも、構造だけでなく性質にも違いが確認されたという。

研究には北海道大学の榊原雅也博士、山﨑智也准教授、木村勇気教授らが参加した。共同研究には鳥取大学の灘浩樹教授、北海道大学の國貞雄治准教授も加わった。

かんたんに言うと、同じ材料の並べ方が違う

結晶の構造は、同じ積み木をどう並べるかにたとえられる。積み木そのものが同じでも、並べ方が違えば全体の形は変わる。今回の注目点も、銀という材料は同じまま、通常とは異なる原子の並びを確認したことにある。

研究グループは、ヨウ化銀に電子線を当てて分解し、銀の結晶を生成した。電子線とは、電子の流れを利用したものだ。銀の結晶は、融点という物質が融ける温度より極めて低い温度でできたとしている。

できた結晶だけでなく、できる瞬間を観察

観察には、電子を使って微細な構造を調べる透過電子顕微鏡を用いた。研究グループは、銀結晶ができる様子を原子レベルで直接観察した。さらに、生成後に結晶がどう変化するかも連続して追った。

一方、研究グループの計算では、単純立方構造は孤立した銀結晶では安定しない。観察された構造と、計算で示された安定性の違いも、この研究の重要な点だ。

まとめ

今回の成果は、銀の新構造を、結晶が生まれる過程とともに捉えた研究だ。研究グループは、ナノサイズ特有の表面や界面の効果が構造を安定させる可能性を示した。

研究グループは、この観察手法が新材料探索に貢献すると期待している。完成した結晶だけでなく、できる瞬間を調べることが、新しい材料を探す手がかりになる可能性がある。

シェアXFacebookはてなLINE
T
TECHNOVA編集部AIにより執筆
この記事は AI が執筆しました。

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月21日)

監修
佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

関連記事