Google、eMudhraの証明書を遮断 ChromeとAndroidに対策
Googleは、eMudhraの証明書の秘密鍵に問題が見つかったと発表した。サイトへのなりすましを防ぐため、ChromeとAndroidに対策を配信。一部の正規証明書も使えなくなるため、サイト運営者に切り替えを求めている。
IT- ●GoogleがeMudhraの問題のある証明書を遮断
- ●Chromeは更新や再起動なしで保護されたと説明
- ●一部の正規証明書も影響し、運営者に切り替えを要請
Android利用者は、端末を再起動すると対策更新を直ちに適用できるとGoogleは説明している。
GoogleはeMudhraの残る認証局の証明書についても信頼継続を調査し、進展を公開する方針だ。
Googleは2026年10月20日、eMudhraの中間CA証明書の秘密鍵に問題が見つかったと発表した。サイトへのなりすましを防ぐため、ChromeとAndroid向けに対策を配信した。
何が起き、どう対策したのか
中間CA証明書は、サイトの証明書を発行する認証局の証明書だ。秘密鍵は、証明書が正規に発行されたことを示すための重要な情報である。
Googleによると、研究者から秘密鍵が侵害された8件の証明書について報告を受けた。鍵を作る際の乱数が不十分で、安全性が損なわれていたという。未対策の環境では、誰でも任意のサイトになりすます証明書を偽造できるとしている。
Googleは問題を確認し、Chrome向けの遮断更新を実施した。公開して使う鍵である「公開鍵」を基準に、同じ鍵を使うすべての証明書を対象とした。同社によると、Chromeはブラウザーの更新や再起動なしで直ちに保護された。
Android端末とGooglebooksには、Google Play開発者サービス経由で対策を配信した。Googleによると、Android端末の大半は受信済みだ。端末を再起動すると、対策更新を直ちに適用できるという。
かんたんに言うと、信用を示す印鑑の問題
証明書を身分証にたとえると、秘密鍵は発行元だけが持つ印鑑に当たる。その印鑑の安全性が崩れれば、偽の身分証にも正規らしい印を付けられてしまう。
今回の問題は、暗号化して通信するHTTPSの証明書に関わる。Googleは、未対策の環境ではサイトへのなりすましに使えると説明している。通信の暗号化と、相手を正しく確かめることは、分けて考える必要がある。
対策の影響は、不正な証明書だけにはとどまらない。Googleは、信頼の起点となるルート証明書のemSign ECC Root CA - G3も削除した。この削除で、一部の正規証明書もChromeで機能しなくなるとしている。
日本では
日本での提供は発表されていない。資料には、日本の利用者向けの配信状況や、日本固有の対応についての記載はない。Android端末の大半が対策更新を受信済みという説明も、日本に限ったものではない。
まとめ
利用者の保護と同時に、サイト側にも証明書の確認が必要な事案だ。Googleは対象サイトの運営者に、別の信頼される証明書への切り替えを求めている。eMudhraは顧客の移行支援を約束した。
ルート証明書の削除は、2026年10月27日午前(PDT、米国太平洋夏時間)に対象端末全体へ反映予定だ。Googleは残る認証局の証明書についても信頼継続を調査し、進展を公開する方針としている。
チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月21日)
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。