中国科学院の研究チーム、飛べなかったジュラ紀の新種の鳥を報告 生活の多様性に光
中国科学院の研究チームが、ジュラ紀後期の新種の鳥を報告した。骨格や現生鳥類との比較から、地上で暮らし、飛べなかったとみている。初期の鳥類の暮らしの多様さを示唆するが、標本は不完全な1体に限られる。
サイエンス- ●中国科学院の研究チームがジュラ紀後期の新種の鳥を報告
- ●骨格の分析から、地上で暮らし飛べなかったと推定
- ●初期の鳥類の生活の多様さを示唆するが、標本は1体のみ
鳥や恐竜に関心がある人にとって、初期の鳥類の暮らしを骨の形から知る研究だ。
さらなる化石が見つかれば、初期の鳥類がどのように暮らしていたか、理解が深まる可能性がある。
シュプリンガー・ネイチャーは2026年10月15日、飛べなかったとみられるジュラ紀の新種の鳥の研究を紹介した。中国科学院のMin Wangらが報告し、論文は2026年10月14日にNatureに掲載された。
骨格から見えた、地上での暮らし
新種の学名はYuezhuornis yangyuanensis。中国福建省で発見された化石は、ジュラ紀後期の約1億5000万~1億4800万年前のものだ。
研究チームは、この新種を最も早く枝分かれした鳥類の一つと位置づけた。骨格の分析から、地上で暮らし、飛べなかったとみている。体重は約821グラムと推定した。
研究チームによると、前肢は後肢より約3分の1短かった。前肢は体の前側の肢、後肢は後ろ側の肢を指す。こうした骨格の特徴をもとに、生きていたときの暮らしを探った研究だ。
かんたんに言うと、骨の形が暮らしの手がかり
骨格の比較は、靴の形から使う場面を考えることに似ている。化石に残る体のつくりを、暮らし方が分かっている鳥と比べる方法だ。
研究チームは、新種の四肢の比率を377種の現生鳥類、つまり現在生きている鳥類と比較した。その結果、キジなどを含む陸生鳥類に最も近かったという。地上で暮らしたという見方には、こうした比較がある。
足指にも特徴があった。研究チームは、足指の骨の形から、第2趾が非常に柔軟だったと推定した。第2趾とは足の指の一つを指す。
同様の特徴は、デイノニコサウルス類にもみられる。ヴェロキラプトルなどを含む捕食性恐竜の一群だ。発表によると、この特徴が鳥類にもあることは、これまで確実には示されていなかった。
日本では、研究との関わりは示されず
日本との関わりは発表には書かれていない。今回の報告は、中国福建省で発見された化石を調べた研究である。
まとめ
研究チームは、今回の発見が最初期の鳥類の生活様式の多様さを示唆するとしている。著者らは、新種が初期の鳥類のあまり利用していなかった生活の場を占めたと考えている。
ただし、新種は不完全な標本1体しか知られていない。発表も、解明にはさらなる化石が必要としている。追加の化石が見つかれば、初期の鳥類の暮らしを、より詳しく理解できる可能性がある。
チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月15日)
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。