「消費者庁から協力を頼まれた」とうたう調査会社のメールに注意 「No.1」と表示する企業に有料の調査を勧める
消費者庁は10月19日、ある調査会社が「消費者庁から協力を頼まれた」として、複数の企業にメールを送っていると注意を呼びかけた。「No.1」と広告で表示している企業に、根拠を早く整理するよう勧め、有料の調査を持ちかける内容だ。消費者庁は、すでに出ている表示について、相談を受けたり指摘したりすることはないとしている。
IT- ●ある調査会社が、「消費者庁の表示対策課指導係から電話で協力を頼まれた」として、複数の企業にメールを送っている
- ●件名は「【大至急】【有料調査のご提案】」など。「No.1」と表示している企業に、根拠の整理を勧め、返信を求めている
- ●消費者庁の指導係が受けるのは、これから行う企画の事前の相談だけ。すでに出ている表示について相談を受けたり、指摘したりすることはない
会社やお店で広告や売り場の表示を担当している人は、「消費者庁から」をうたうメールを、そのまま信じないようにしたい。役所の名前で急がせ、有料のサービスに誘うのは、よくある手口だ。気になるときは、メールの連絡先ではなく、消費者庁に自分で問い合わせる。
消費者庁は、消費者と事業者の両方に注意を呼びかけている。問い合わせは、消費者庁の表示対策課(03-3507-9233)で受け付けている。
消費者庁は2026年10月19日、ある調査会社が「消費者庁から任意の協力を頼まれた」として、複数の企業に働きかけるメールを送っていることを確認したと発表し、注意を呼びかけた。消費者庁は、消費者と事業者の両方に気をつけるよう求めている。
どんなメールなのか
消費者庁によると、メールには次のような内容が書かれていた。
- 件名: 「【大至急】【有料調査のご提案】」など
- 名乗り方: 調査会社が、消費者庁の表示対策課指導係から電話で任意の協力を頼まれ、「No.1」と表示している企業に順に連絡している
- 勧めること: その表示を続けるなら、できるだけ早く根拠を整理したほうがよい
- 求めること: 調査会社への返信
「売上No.1」「満足度No.1」といった広告の表示をしている企業に、役所の名前を出して不安をあおり、有料の調査につなげようとする形だ。
消費者庁は「指摘することはない」
消費者庁によると、表示対策課指導係が受け付けているのは、事業者がこれから行う企画についての事前の相談だ。すでに出ている事業者の表示について、相談を受けたり、指摘をしたりすることはないという。
つまり、「消費者庁に頼まれて、あなたの会社のNo.1の表示について連絡している」という話は、消費者庁の仕事の進め方と合わない。
制服を着ていない人が「警察に頼まれて来ました。防犯の点検は有料です」と玄関に来たら、まず警察に確かめるのと同じだ(TECHNOVAの見方)。
なぜ企業は不安になるのか
広告で商品やサービスを実際よりよく見せることは、景品表示法の「優良誤認表示」として禁じられている。消費者庁によると、消費者庁は、表示が優良誤認表示に当たるかを判断するため、表示の裏付けとなる合理的な根拠の資料を出すよう、事業者に求めることができる。出せなかったり、根拠と認められなかったりすると、不当な表示とみなされる。
「No.1」の表示にも、裏付けが要る。だからこそ、「根拠を急いで整えたほうがよい」と言われると、表示を出している企業は不安になりやすい。偽のメールは、その不安につけ込んでいるとみられる(TECHNOVAの見方)。
今からできること
- 役所の名前を出すメールをうのみにしない: 「消費者庁から頼まれた」「大至急」とあっても、まず落ち着いて確かめる
- 自分で問い合わせる: メールに書かれた連絡先ではなく、消費者庁の表示対策課(03-3507-9233)など、公式の窓口に自分で確かめる
- 表示の根拠は自分たちで点検する: No.1などの表示をしているなら、どんな調査にもとづくのかを社内で確かめておく。調査を頼むかどうかは、メールの勧めではなく、自社の判断で決めたい(TECHNOVAの見方)
かんたんに言うと
「消費者庁から協力を頼まれた」と名乗る調査会社が、広告で「No.1」とうたう企業に、有料の調査を勧めるメールを送っている。消費者庁は、すでに出ている表示について指摘することはないとして、注意を呼びかけている。
まとめ
消費者庁は10月19日、同庁から協力を頼まれたとうたう調査会社のメールに注意するよう呼びかけた。メールは「No.1」の表示をする企業に、根拠の整理と有料の調査を勧めるものだ。役所の名前を出す連絡は、公式の窓口に自分で確かめたい。
チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月19日)
代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。